いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

さよなら、ブンバ・ボーン!

教育テレビ『おかあさんといっしょ』のお兄さん、お姉さんが卒業するらしい。

 

仕事中、妻からのLINEでそのことを知った。妻はあまりのショックで自分だけでは抱えきれなくなり、私に連絡をしてきたようだ。

 

家に帰ってからも、妻はそのことについて「寂しい、悲しい」と、しばらくそのニュースの話ばかりをしていた。今回代わる体操のお兄さんとパントのお姉さんは、どちらも長い間番組を支えてきたふたりだ。

 

特に体操のお兄さんの“よしお兄さん”は、歴代最長の14年間、その役を担っていたらしい。ひょうきんで明るい彼のことが、私も妻も大好きだった。

 

更には彼の卒業によって、大人気の体操ソング『ブンバ・ボーン!』も新しい曲に代わるらしい。私はなにより、それが一番のショックだった。


思えば初めてこの曲を聞いたとき、私は「なんて意味不明でめちゃくちゃな歌なんだ」と嫌悪感を抱いた。しかし、娘と一緒に何度も聞いているうちに、思わず歌詞を口ずさみ、ハマってしまっている自分に気がついた。

 

めちゃくちゃなところも、子供らしい自由な発想を助長すると、好意的に捉えるようになっていた。なにより、よしお兄さんのコミカルな動きと表情が、私はたまらなく好きだったのだ。

 

昨日も、番組の録画を娘と一緒に見ていると、終盤にこの曲が流れはじめた。すると娘は勢いよくソファから飛び降り、ダンスフロアであるテレビの前まで行って、一緒になって踊り始めた。

 

今ではとてもキレのある動きを見せるようになった。歌も口ずさみながら、完コピしたダンスを嬉々として披露してくれる。

 

この曲を通して、私は娘の成長を実感することができた。それだけ、これまでの2年間、ずっと娘に寄り添ってくれた楽曲だったのだろう。

 

娘が決めポーズをビシッと決めたと同時に、私の中で急に寂しさが渦巻いた。あと少しで、この曲も見納めになってしまうのか。

 

そのことを知ったら、娘はどんな反応を見せるだろう。卒業は3月。残りの間、娘と一緒に思いっきり踊ろう。