いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

プール日和

暑い日が続いている。今日はベランダでプール遊びをすることにした。

 

これでおうちプールは2回目となる。そのため、前回よりもだいぶ要領よく準備をすることができた。

 

娘はプールがとても好きなようだ。

 

どのくらい好きかと言うと、少なくともアンパンマンの動画を見るよりも好きらしい。

 

「プールしよっか?」今朝そのように娘に伝えると、いつもなら掴むとなかなか手離してくれないスマホを、いとも簡単に手渡してくれた。

 

そして目をきらきらと輝かせながら「ぷーる!」と鼻息を荒くさせていたのだ。

 

前回同様、妻とバケツリレー方式でベランダのプールに水を溜めていった。興奮を抑えきれない娘は、早くもベランダにでて洋服のままでプールに入ろうとしていた。

 

そんな娘になんとか水着を着させ、私も水着になって一緒にプールに入った。昨日の川遊びに比べると、だいぶ水が温かく感じられた。

 

まずは、こども雑誌についていた水遊び用のビニールバケツをつかって娘と遊んだ。底の周辺に穴が空いていて、上から水をいれるとシャワーのように放射される。

 

娘はそれをみて「あめ、ざーざー」と言ってはしゃいでいた。

 

まるで恵みの雨をありがたがるように、コップで水を受けとめては、ごくごくと飲むジェスチャーをして遊んでいた。

 

水の中に飽きると、娘はプールからでて(私が抱っこして出してあげた)水着のままベランダを探索していた。

 

我が家のベランダは広い。大きな子供用プールを置いても、まだまだスペースが有り余っている。

 

娘は裸足のままベランダを散策し、なにかを見つけては、笑顔で私に報告をしてきた。

 

日の当たる場所に足を踏み入れると、コンクリートが熱くなっていたのか、「あちちっ」と言って、わざとらしく足をばたばたとさせ騒いでいた。

 

手から滴る水滴がコンクリートに模様をつくることを発見すると、なんどもプールに手をつけては、歩き回り、至るところに水滴を散りばめていた。

 

その後プールからあがり、服に着替えてから昼食を食べた。娘ははしゃぎつかれたのか、食べ終わると倒れ込むように昼寝に入った。

 

2時間後、娘が目を覚ます。

 

2回戦のはじまりだ。

 

改めて水遊び用のおむつを履かせると、再びベランダのプールへ向かった。

 

一眠りして元気が回復した娘は、午前中にも増してはしゃいでいた。

 

水筒のお茶を手渡すと、ごくごくと良い飲みっぷりで、仕事後に一杯目のビールを飲んだサラリーマンのように、「あぁ~おいし~」と、染み渡る感動をおおげさに表現していた。

 

プールから抜け出しての散策は、午前中よりもすっかり物慣れた様子だった。

 

妻のガーデニング用のジョウロを手に取ると、コップをつかい上手に水を入れては、コンクリートに歪な模様を描いて遊んでいた。

 

また、立地型の物干し竿の下をくぐり、干されている洗濯物をすれすれで避ける遊びを、イタズラ顔を浮かべながら楽しんでいた。

 

途中、おむつからうんちが染みでてしまうというプチトラブルが発生したものの、その処理を済ませたあとも、私と娘はおやつの時間になるまで、たっぷりとプールで遊んでいた。

 

プールを片付け、部屋にもどり服を着ると、心地よい疲労感が全身に襲ってきた。

 

娘はプールからあがるとおやつをモリモリ食べていた。今は教育テレビの録画を見ながら、楽しそうに歌っている。

 

今日は娘にとって、盛りだくさんの一日になったのではないだろうか。

 

そんなふうに、ひとり満足感に浸る、夕刻のひととき。