いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

そんたく

テレビに妻夫木と櫻井と岡田が出ていた。

 

イケメン揃い、なんとも豪華な番組だ。妻はテレビの前でかぶりつき、娘もそれにならい画面を見つめていた。

 

私はふと思いたち、画面に顔を近づけ娘に聞いてみた。

 

「パパとこの3人、誰が1番カッコいい?」

 

「ん〜、これぇ!」

 

一瞬で顔を見比べ、笑顔で妻夫木を指差した娘。妻は「へぇ〜、そういう趣味かぁ」と興味深そうに呟く。

 

「・・・パパと、この3人誰がカッコいい?」

 

「・・・」

 

娘が質問の意味を理解できていなかった可能性も考慮し、私は念のためもう一度聞いてみた。

 

「ねぇ、パパとこの3人、誰がカッコいい?」

 

しつこく繰り返す私に、どこか大人びた表情を向ける娘。そして無言のまま私をぎゅっと抱きしめてきた。

 

「え、パパ?そうかぁ、パパかぁ、へへへっ」

 

満足げに笑う私を、妻が呆れ顔で見つめていた。