いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

すっとぼけマスター

娘はよくすっとぼける。

 

これは私からの影響だ。妻から何かまっとうな指摘などを受けたときに、「えぇ?」っと、さも意外なことを言われたかのように、とぼけて見せることをよくする。

 

ちなみに、この「えぇ?」の抑揚は、驚いた時のマスオさんのイメージだ。

 

娘はこれを完全に真似している。そして真似しすぎて、もう板についている。既に自分のものにしているのだ。

 

「オモチャお片付けするよ」

「えぇ?」


「もうねんねするよ」

「えぇ?」


それを繰り出すときの顔も、ナチュラルに芝居ができている。この「えぇ?」は、冗談だが冗談のように言ってはならない。あくまでも、本当にふいをつかれたかのような顔で言うからこそ、効果的なのである。

 

今、効果と書いたが、この効果とは相手の会話のリズムを狂わせることにある。すっとぼけを一度はさむことで、やりとりをワンテンポ遅らせ、もしくは笑わせ、その隙をついて煙に巻くことを期待しているのだ。

 

まぁ私の場合、それができた試しはないのだが。実際には、妻をイラつかせ、更に強い口調で同じ事を言われてしまうだけだ。でも、それももはや夫婦の定型やりとりのひとつとなっている。(妻はやめてほしいだろうが)

 

そのため娘にも、今後も使っていくつもりなら万能なツールではなく、用法用量をしっかり守ることを心がけてほしい。笑いにならないような場面では、あんまり家族以外に使うことをお勧めしない。

 

それを心得た上で、私のように紳士的で、ユーモア溢れる“すっとぼけマスター”の道を歩んでいってほしい。

 

えぇ?