いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

オモチャ王国としまじろう

昨日は兵庫の『オモチャ王国』に行ってきた。

 

会社は一斉休暇で休み。私たちは2時間ほどかけ、電車とバスを乗り継いで王国に着いた。到着と共に目を覚ました娘は、見るからに楽しそうな雰囲気を感じ取ったのか、エントランスの前で踵を弾ませていた。

 

郊外につくられたこのテーマパークは、アクセスも良いとは言えないため、平日である昨日はお客さんも少なかった。そのため、私たちはどのエリアに行っても、ストレスなく娘を思いっきり遊ばせることができた。

 

中でも、彼女が最も喜んだのは、訪れた最大の目的でもあった『しまじろうプレイパーク』だろう。私たちは午前中のほとんどを、そのエリアの中で過ごした。

 

大好きなしまじろうのキャラクター達に囲まれながら、娘は思うままに歩き、様々なオモチャを手に取り楽しそうに遊んでいた。ボールプールは貸し切り状態だったし、お買い物ごっこができるブースでは、優雅にカートを走らせ、嬉しそうにレジ遊びに興じていた。

 

そのうち、予告されていた時間となり、しまじろうが広場に登場した。カーテンが開きしまじろうが飛び出してくる瞬間、娘の顔を間近で見ていたのだが、本当に一瞬にして花が開いたかのようだった。

 

「しましろうだー!」

 

私たちは短い列に並び、しまじろうと写真を撮った。娘はしまじろうをぎゅーと抱きしめ、彼に包まれながらツーショットを撮り、ご満悦だった。

 

その後、並んでいた全員との写真撮影が終わると、しまじろうはお買い物ごっこのブースにまで来てくれた。狭い一角に群がる子供たち。娘はそんな中、急に真剣な顔をして、テキパキと野菜らをカゴに放り込みはじめた。

 

何をするのだろうか、と見守っていると、娘はそのパンパンに詰まったカゴをしまじろうへと持って行き、貢ぐかのように、彼に品々を手渡していくのであった。

 

他の子もそれに倣い、銘々が食材を手に、しまじろうの元へと集まっていった。なんとも奇妙な光景だった。

 

しまじろうは一度に一人しか相手できないので、娘の差し出す手が宙に漂うこともしばしばだった。しかし娘はへこたれない。しまじろうが誰かのアイスを受け取ったとなれば、すかさずアイスのブースへと駆け出し、アイスを作り、再びしまじろうの元へと戻るのだった。

 

そんな健気で忠誠心あふれる娘を眺めながら、将来アイドルやホストにのめり込みやしないか、と少しばかり心配する気持ちが芽生えた。

 

そのようにして、しまじろうとのふれあいは終わった。その後昼食を食べ、その他のエリアも順番に回った。どのエリアでも娘は大量に置かれたオモチャ達に興奮を示し、私たちが止めるまでノンストップで遊び続けた。

 

最後、園外へと出たときには案の定号泣したが、帰りのバスが動き出すとすぐに寝息を立てはじめた。彼女にとっては、本当に夢のような王国だったであろう。