いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

薄めて飲むカルピス

最近、娘がカルピスをよく飲む。

 

カルピスウォーターではなく、自分で薄めてから飲むやつだ。2本買えばアンパンマングッズが貰えたということで、少し前に妻がスーパーから買ってきたのだ。

 

私が幼い頃、原液のカルピスなんてのは、稀にお中元でもらった際にしか飲めなかった印象がある。その貴重さゆえにか、カルピスを飲むたび、それを飲む幼き日の夏の昼下がりの光景が、今でも鮮明に思い浮かんでくる。

 

少し濃いめに作るのが、旨いんだ。あまりに濃すぎると口の中に澱のようなものが残るので、それが不快にならない程度の濃さを、ひとつの基準としていたっけ。

 

娘は、カルピスを飲むのも好きだが、それを作る工程も好きなようだ。自分でつくりたいと主張し、私に抱えられながらにキッチンへと入る。

 

まずは氷を2、3個コップに入れ、原液を垂らす。そこにお水を入れ、かきまぜる。原液量のコントロールは私がするが、それ以外の作業はすべて娘自身がこなす。

 

娘は完成すると満足そうに微笑み、それを自らで飲み干すと、さらにその笑みを深めるのであった。飲みっぷりも豪快で、大好きな牛乳を飲むときと同じくらいだ。

 

昨夜はお風呂上がりに、家族3人で一緒に飲んだ。私のは妻が作ってくれたのだが、その濃さがとにかく絶妙で、ひんやりと冷えていて、とても美味しかった。

 

娘は今の歳からカルピスをたくさん飲めて贅沢な奴だ。でもあと少しで、カルピスがもっとも美味しい季節がやってくる。それまでは、冷蔵庫に常備しておこうかな。