いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

牛乳好きな娘

娘は牛乳が大好きだ。お風呂を上がると毎回牛乳を飲みたがる。

 

風呂上がりの牛乳のおいしさがわかるなんて、この歳にして粋な奴だなぁなんて思うのだけれど、牛乳を飲みたがるのは何もその時だけではない。

 

朝目が覚めたとき、おやつを食べたとき、私たちがキッチンに入ったとき。要するに、喉が渇いて彼女が真っ先に飲みたがるものが牛乳なのだ。

 

それにしても、娘はなかなかよい飲みっぷりをする。

 

「ごきゅっ、ごきゅっ、ごきゅっ」と漫画のような喉ごしの音を鳴らす。飲み終わりも「ぷはぁ~」と豪快だ。

 

たいていは1杯飲み終わると、コップをこちらに手渡しながら「ぎゅーにゅー?」と語尾をつり上げ、おかわりを要求してくる。

 

それを2、3度繰り返し、娘はやっとこさ満足する。牛乳は少しずつ注いでいるので、合計して子供用コップ1杯分というところだろう。

 

娘が牛乳大好きっ子になって以来、我が家の牛乳の減るペースがおそろしく早くなった。

 

妻は牛乳が嫌いなので飲まない(料理に入れるのはOK)。私はコーンフレークにかけて朝食で食べることが多かったが、娘に残しておくために最近では自重している。

 

私が子どものころ、牛乳は身体が大きくなるからどんどん飲みなさいと言われていたが、いまでも同じなのだろうか。

 

まぁ、少なくともカルシウムは取れるので身体には良いのだろう。飲み過ぎにさえ注意すれば、娘の牛乳好きは喜ばしいことなのだろうと思う。

 

今日も彼女は目覚めと共に「ぎゅーにゅー」と口にするだろう。心配になって冷蔵庫を覗いてみたのだが、なんとか1杯分なら残っていそうだ。

 

妻は自分が嫌いな牛乳を、常にストックしておかなきゃならないミッションが課せられた。なんだか可哀想だけど、娘のために頑張って欲しい。

 

牛乳のおかげで身長がぐんっと伸びたらどうなるだろうか。そんな想像を巡らしてしまう。さすがに私の背丈までは届かないだろうが、妻はもしかしたら抜かれるかもしれない。

 

そんなことを考えていると、今の小っこい娘がとても貴重なものに思えてきて、よりいっそう愛おしく感じられる。

 

牛乳を飲んでどんどん大きくなってね。でも、大きくならなくてもいいからね。