いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

久しぶりの理容室

昨日は髪を切ってきた。

 

今の町に越してきて、まだ行きつけの店が決められていない。先月行ったところも今ひとつしっくりこなかった。そのため今回もネットで調べ、店の予約をした。

 

今回選んだのは「男性用サロン」と銘打っていたお店だ。変わってるなと思って選んだ。ただその時点でわかりそうなものだが、所謂「美容室」ではなく、少しオシャレな「理容室」だったのだ。そら男性用だろう。

 

私はここ十数年ずっと美容室を利用してきたので、理容室にいくのは久しぶりのことだった。それこそ小学校のときに近所の床屋に行ったのが最後ではないかと思う。

 

そのため、いつもと少し違う雰囲気にわくわくした。もう私も30過ぎなわけだし、いまや美容室よりも理容室の方が雰囲気に馴染んでいるのかもしれない。

 

美容室との違いは、まずは座るイスにある。理容室のイスはマッサージチェアのようにがっしりしている。そして前の鏡の下には頭を洗うための洗面台がついている。イスをくるりと回し、その場所で頭を洗うのだ。

 

そうだった、そうだった。なんだかとても懐かしく思えた。美容室ではたいてい、髪を切る席とシャワーする席が分かれていることが多い。


理容師の方々も、美容室にはいなそうなタイプの人達ばかりだった。体型もがっしりしていて、服装もダンディな感じ。でも物腰は柔らかで人柄もよく、悪い気持ちはしなかった。なんだかクセになりそうな感じすらした。

 

世間話で、美容室と理容室の違いについて色々と教えてもらった。ただ結局は女性メインか、男性メインかの違いと言うことだ。経験数が違ってくるので、理容室の方が当然、男性を切るのは得意になると。

 

そう思うと、これまで男なのに美容室に行っていたことに、若干の申し訳なさを感じた。ちなみに前回行きつけにしていた美容室は妻と一緒のお店だ。(しかも同じ担当者。今思うと少し珍しい夫婦だったかも・・)


そんなふうに理容師さんと会話をしながらも、手際よく散髪は進んでいった。他に話したことといえば、理容用のはさみは1本10万するとか、基本的には3本を使い分けるとか、そんな話だ。(とても勉強になった)

 

頭を洗う前には、クリームをつけてカミソリで襟足を剃ったり、シャンプー後には頭にヘアトニックを付けたりするところにも、理髪室ならではの文化を感じた。

 

結局は30分程度で終了。たしかに男性を切り慣れているからだろう、美容室よりも早い。また全体を通して、ムダを省いた効率的な進め方と丁寧なサービスが提供されており、心地よかったという感想をもった。

 

ただ、美容室での気持ちよいシャンプーやマッサージ、オシャレな雰囲気に包まれる非日常感などもやはり捨てがたい。そのため、次回髪を切るときには、また別の美容室を開拓してみようかなとも思っている。

 

ただ久しぶりの理容室はなんだかとても新鮮だった。それこそもう少し歳をとったなら、私も理容室に戻ることになるだろう。そのときのことが少し楽しみになった。