いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

リポビタンDごっこ

最近『リポビタンDごっこ』を娘とよくする。

 

「ファイト!一発!」という、懐かしのあの有名なCMよろしく、どちらかが危なくなるところを、もう片方が危機一髪で救うという遊びだ。

 

たとえば、昨日はベッドの上でこの遊びをしていた。

 

私が「え?」とわざとらしくつぶやき、なにか未知の力に引っ張られるかのように体勢を崩し、ベッド下へと落ちそうな素振りを見せる。

 

すると、娘は私の腕を両手で掴み、落ちないよう必死で支えるのであった。そしてなんとか引き上げた後、私の顔を覗き込み、笑顔でこう尋ねる。

 

「はぁ、ぱぱぁ、だいじょうぶ?」

 

これを何度か繰り返したら役割を交代する。特に「交代しよ」と言うわけではないが、しばらくすると、今度は娘が勝手に落ちそうな素振りを見せ出すのだ。

 

そのときの「え?」という、不意に身体のバランスを崩す演技が愛くるしく、助ける私に全幅の信頼を寄せた落ち方に父性本能をくすぐられる。

 

私は彼女の頭と身体をがっしりと抱え、危機一髪感を水増しする演出を加える。「はぁ、はぁ」と息を切らし、ときには転げながらに彼女を救う。

 

「だい、じょうぶ、か?・・・え?」

 

そして間髪入れずに今度は私の方が落下しだす。それを笑顔で救う娘。次は娘の体勢が崩れる。それを必死に助ける私。息もつかぬまま私は再び地の底へ・・・。

 

そんなふうに昨夜の寝室では、私と娘の「だいじょうぶ!?」という叫びが交互に投げかけられていた。

 

リビングにいた妻はさぞ怪訝に思っていたことだろう。この遊びを通して、娘には『互いに助け合うことの大切さ』を学んでほしいなと思っている。

 

本日は、大正製薬の提供でお送りしました。