いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

先輩とのふたり飲み

昨夜は、仲の良い先輩とふたりで飲んできた。

 

トラブルが起き、てんてこ舞いだったこの1週間。その間、やるべき他の仕事もなんとか残業でこなしつつ、金曜の夜にはフロア移転に向けた力仕事までやってのけた。その後で飲んだ生ビールは、ふだん飲み慣れていない私にとっても、とてもおいしく感じられた。

 

妻や娘が家で待っていると、誰かと飲みに行こうなんて気持ちにはなかなかならない。もともとお酒も好きではないし、プライベートにおいては、自分から誰かを誘うことがけっこう苦手だ。

 

今回は、妻と娘が実家に帰っていることを伝えると、先輩の方から誘ってくれた。仕事中もよく話をしているのだが、まだまだ興味がつきない人なので、あらためてじっくりと話をしてみたかった。

 

いっさいの気まずさも感じないまま、まったりと飲み、ゆっくりと語り合った。私のこともいろいろ聞かれるかなと思っていたのだが、先輩が進んで自分のことを話してくれて、7:3くらいのバランスで私が聞き役に回った。興味のある相手に対しては、私もなかなかの聞き上手になれものなのだなと、少々自分でも驚いた。

 

飲みも終盤になり、先輩はなにを思ったか、自分が管理者の道をあきらめた時の話をしてくれた。そのときに受けたショックについても包み隠さずに話してくれて、私はそれまで以上に真剣に耳を傾けた。

 

先輩は仕事ができる。バランス感覚も優れていると私は思う。それゆえに、そのエピソードは私にとっても衝撃的だった。人生なんてものは、誰が上司になるかくらいのことで、簡単に変わってしまうものなのだろう。

 

それでも先輩は気持ちを切り替え、今ではやりがいを見つけて仕事を楽しんでいる。出世することだけが会社人生の全てではないのだ。

 

ただ私に対しては、行けるなら行けるところまで行った方がいいよ、とアドバイスをしてくれた。素直にそう言える先輩のことを、改めてカッコいいなと思った。

 

会計では、そのほとんどを支払ってくれて、私は何度もお礼を言った。次は割り勘でもいいから、もっともっと色々な話を聞かせてもらいたいな。