いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

調整業務=脳の休み時間

外資系コンサルに転職した元同期とランチをした。

 

毎週のことだが、昨日はいつもとは違う店を訪れていた。その店はとても雰囲気がよく料理もおいしいのに、入り口が少し奥まったところにあるおかげで混み具合は程々に保たれ、ゆっくりと会話することができた。

 

週の後半、週末も近いということで互いにテンションは高めだった。その勢いのまま色々なことを話した。この冬に女の子が生まれる予定の彼は、週末に検診を控え、その成長具合を確認するのが楽しみだと語っていた。

 

その後も話の流れから教育の話になったり、会社での仕事の話になったり、昼休みギリギリの時間まで話に花を咲かせた。わずか1時間だけど、それだけでも充分にリフレッシュできる。とても楽しい時間だった。

 

店を出て会社へと戻る道すがら、組織間の「調整業務」についての話になった。大企業であるほどその業務に多くの時間が取られるのだが、彼の話だとコンサルティング会社は、その業務をする時間が極端に少ないそうだ。

 

そして、今思えば「調整業務」は「思考業務」の合間におけるよい「脳の休み時間」になっていたと実感したらしい。コンサルはそのほとんどが「思考業務」ゆえ、「脳の休み時間」がなくて脳が疲れてしまうそうだ。

 

ただ、それについては話ながらに結論がでた。コンサル会社はまさにその「思考業務」を生業としており、委託されて大金をもらっているわけなのだから、そうなるのは至極当然であろうと。そしてコンサルにその業務を委託しているからこそ、事業会社は本業に、それに伴う「調整業務」等に時間を使うことができるのである。

 

そんなビジネス構造をお互いに理解した上で、それでも私たちは「調整業務=脳の休み時間」という響きの面白さに取り憑かれ、冗談を言い合う形で別れを告げた。

 

「じゃ、いっちょ脳を休めてくるわ!」

「おう、俺らの食いぶちの為にもあんま脳使うなよ!」

 

大笑いしたおかげで、午後からの仕事はとても捗った。