いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

仲良し姉妹

金の髪をなびかす少女たちに娘が囲まれている。

 

昨日のことだ。天気もよかったので午前中から久しぶりに娘を公園に連れてきていた。娘はいつものように、遊んでいる子供たちに友達になろうよともちかける。

 

そうやって今回仲良くなったのはロシア人の姉妹だった。ふたりとも金色の髪にブルーの目、彫りは深くて大人びた顔つきをしていた。彼女らは私にも愛想良く話しかけてくれて、聞けば8歳と5歳だという事だった。

 

お姉ちゃんはプリンセスのような名を名乗り、妹の方もディズニー映画にでてきそうな名前を教えてくれた。特にお姉ちゃんの方が娘に親切に振る舞ってくれて、手を繋いで一緒になって遊びに連れて行ってくれた。

 

彼女らはバイリンガルのようで、姉妹同士の会話には時々ロシア語が混ざった。でもロシアには住んだことはないみたいで、生まれてからはずっと日本、数年前に大阪へとやって来たらしい。日本語はペラペラだった。

 

すべり台を一緒に滑り、ターザンロープを交代でやり、ブランコに娘を乗せて押してもらった。ジャングルジムでは姉妹がアクロバティックな登り方を見せてくれて、娘は嬉しそうに驚きを露わにしていた。

 

ふたりとも素直でとても良い子だった。人なつっこくお喋りが上手で、学校や保育園のことも教えてくれた。

 

娘もふたりに懐いていたのだが、しばらくすると姉妹のお父さんが迎えに来た。私がお父さんにお礼を言うと、向こうも笑顔で会釈してくれた。当然会話はできなかったのだが、感じの良さそうなお父さんであった。

 

お別れの際、娘は歩き去るふたりを追いかけて、最後に友情のタッチを交わしていた。「またあそぼうねー」という娘の投げかけに、ふたりは手を振って応えていた。

 

公園は素敵な出会いに満ちているな、と改めて思った。