いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

ハサミの使い手

今日は久しぶりの在宅勤務だった。

 

社内でもリモート勤務者が増えたため、アクセスの集中を防ぐ目的で組織によって業務時間を分散する運用が開始されている。そのため私は早朝から業務をしていた。

 

在宅勤務は不便な面も多いが、やはり外に出なくていいので安心する。そして移動時間がなくなるので、家族といられる時間が増えるのが、なにより魅力的だ。

 

昼食も妻の作った暖かいご飯が食べられて幸せだった。最近娘はワガママが多くなったのだが、それでも顔を長く見られることは嬉しく思う。

 

昼休み。昼食の準備を待つ間、娘とはさみを使った遊びをしていた。幼い子向けの切り絵で、娘が最近はまっているものだ。彼女は器用にハサミを使いこなし、どんどんと作品をつくりあげていく。

 

ハサミ使うのうまいねえ、そう言うと、娘はわかりやすく得意げになりながら、こんなことを私に言った。

 

「○○ちゃん、はさみ、とくいから!」

 

その後も褒めるたびに、でへへといった表情で嬉しそうに照れていた。私にもハサミの使い方を教えてくれて、こうやるんだよ、そうやったら手を切っちゃうよ、と妻から自分も受けたのだろう注意を私にしてくれていた。

 

仕事を早く始めれば、当然ながら早く終わる。今日の残っている時間は、妻や娘とたっぷり一緒に過ごそう。