いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

自粛のなかの誕生日

昨日は妻の誕生日だった。

 

しかしこんな状況なので、大々的なお祝いなんてすることができない。遊びに行くのも無理だし、プレゼントを買うことだってままならないからだ。

 

そんなわけで、妻と出会って以来、最も質素な誕生日となった。プレゼントはバッグを買ってあげる約束をしているのだが、実際に手で触れて選びたいという本人の意向を尊重し、コロナ禍が収まってから買うこととした。

 

せめてもと思い、昨日は昼食後(私が冷やし中華をつくった)に、家族みんなで散歩がてら、隣町までケーキとお花を買いに行くことにした。

 

花屋では、妻が可愛らしいピンクのガーベラを選び、それにかすみ草と娘が選んだカーネーションを添えた。

 

ケーキ屋では娘がショートケーキ、妻はさらに苺がたっぷりとのったケーキを選んだ。その他にもいくつか焼き菓子を買い、私のモンブランも加えて購入した。

 

夕食には皆が大好きなピザを頼み、わいわいと楽しく食べた。花は妻の手で可愛らしい花瓶に飾られ、食後のケーキもとても美味しかった(娘は翌日に持ち越し)。

 

誕生日らしいことといえば、ケーキの前に皆でハッピーバースデーを歌ったことと、ケーキとお花をもたせ妻たちの写真を撮ったくらい。それでも妻は嬉しそうに、私が撮った写真を自分のスマホの方へと送っていた。

 

へんな話だけど、このような慎ましい誕生日を送り、それでも嬉しそうに笑う妻の姿をみていて、やっぱり私は彼女のことが大好きだなあと心から思えた。

 

たぶん時期的に、私の誕生日もこれ以上にささやかなものになるのだろうが、それでも、そこに妻と娘がいてくれるのなら、それ以上に幸せなお祝いはないだろう。