いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

天国から地獄

哺乳類に酸素が必要であるように、魚に水が不可欠であるように、本好きは次に読む本を切らしてはならない。

 

在宅ワーク中心の生活の中、昨日は久しぶりの出社日だった。昼休み、早々にお弁当を食べきった私は、意気揚々とビル近くにある本屋へと足を運んだ。

 

いかんせん家にばかりいると読書のペースが速まる。明日以降の在宅ライフで、万が一にも本を切らすことがないよう、追加の本を買おうと考えたのだ。

 

最近読んで面白かった作家の別作品、ブログで紹介されていた古典小説、それらを手に持った後、新刊コーナーで思わぬ収穫本にも出会えた。私はホクホクとした気持ちで、3冊の文庫本を小脇に抱えてレジへと向かった。

 

有料の袋は貰わずに、買った本たちを手に持ったまま職場へと帰り、鞄へしまった。これで明日からの読書ライフも安泰だ。まだ本棚には未読本が4冊もあるので、今日買った分も合わせれば月末まで読む本には困らない。

 

そんなご機嫌だった昼休みから2時間後、私は地獄へと落とされる。会社で起こった近年稀にみる超特大トラブルのヘルプ役に、いきなりアサインされたのである。

 

昨日帰宅したのは深夜0時だった。もちろん本を読む余裕なんてない。はたして今日は何時に帰れるだろうか。