いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

背中

最近は十代の活躍がめざましい。

 

私はふたりの若者に、ここのところ心を掴まれている。ひとりめは先日、史上最年少での二冠を達成した藤井聡太棋士だ。

 

彼の精神面での強さ、度胸、冷静さ、そういったものを見ていると感心させられる。メディアの持ち上げも相当なものだが、本人はいたって平静で、浮ついた様子もなく、成すべきことにもくもくと取り組んでいる印象を受ける。

 

もうひとりは、サッカーの久保建英選手だ。世界一のクラブ、レアル・マドリードの一員で、現在はレンタル移籍で別のチームに身を置き、世界一のリーグで単身武者修行を行っている。

 

こちらの方は、私もサッカー経験者なので、具体的な凄さがわかる。テクニック、戦術眼、チームへの適応力など、若くして彼が世界トップレベルの素質を持ち合わせていることは明白だ。

 

彼の活躍のおかげで、最近またよくサッカーを見るようになった。本田圭佑に変わる、私の新しいアイドルが登場してくれたのである。

 

そんな彼らを見ていると、息子にも男として一旗あげてほしいという想いが湧いてくる。別に世界的な有名人になれ、とかを言っているのではない。自分が選んだ道で、できる限りの高みを目指す、そんな人生を歩んでほしいのだ。

 

先日両親らにも公表した息子の名前にも、そのような想いを込めた一文字が入っている。自分で誇れる自分になってほしい。だってその方が、人生を歩んでいてとても楽しいからだ。

 

かくいう私も、もちろん息子に委ねてばかりではいられない。まだまだ三十代前半。人生はこれからが本番なのだ。

 

私は「仕事」「趣味」「家族」、自分を構成するそれらに対する取り組みを、できる限り高めていくことをテーマとしたい。それぞれの充実が、それぞれの充実を引き出すはずだからだ。

 

どれかひとつに決め打ちすると、そのひとつが崩れたときに人生が苦しくなる。どれかひとつダメなときがあったとしても、他二つが支えになりいつの日か立ち直ることができるだろう。

 

一点のみを伸ばすのではなく、三角形の面積をどんどんと大きくする。きっとその広がりが、私の人生の幸福度を上げてくれるに違いない。

 

それが私の選んだ高みを目指す生き方だ。子供たちにも、そんな背中が見せられたらいいな。