いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

リモート誕生日会

昨日は娘4歳の誕生日だった。

 

一緒に過ごせないなんて初めてだ。でも少しでも娘をお祝いしたいため、Web会議ツールを用いて、遠隔で誕生日会に参加させてもらった。

 

台風が接近していたため、娘のいる九州の実家では、昼から誕生日会を開くことになっていた。パソコンを部屋の隅に置いて、そこから私も娘らの様子を見守らせてもらう。

 

じいじやばあば、ひいじいやひいばあに囲まれて、娘はモリモリと昼食を食べていた。食べ終わるとそそくさと手を拭いて、じじばばから貰った誕生日プレゼントで遊び始めた。

 

貰ったプレゼントはシルバニアファミリーの新しいお家だ。数日前にオモチャ屋さんに行って、娘に選ばせたものらしい。娘はカメラの前で嬉しそうに遊んでいた。人形たちの会話に耳を澄ませながら、たまにこちらからも声をかけた。


無料会議は50分で切れるので、3度ほど繋ぎ直し、その後いったん休憩に入った。私も軽く昼寝をし、夜からの第2部に備えた。

 

夕食後にふたたびWeb会議を繋いだ。娘の前にはアイスケーキが置かれ、その上にはろうそくの火が瞬いている。部屋の電気が消され、皆でハッピーバースデーを歌った。

 

歌い終わると、娘が勢いよく息を吹きかける。3回の吹きかけで4本のろうそくが消えた。おめでとう。拍手と共に部屋の電気がつけられる。娘は照れくさそうに笑い、アイスケーキを食べてもいいかと、すぐさまママに訊いていた。

 

私は皆が美味しそうにアイスを食べるのを見守った。少し口寂しくなったので、家にあった娘のお菓子を拝借した。皆がアイスを食べ終わると、娘はふたたびシルバニアで遊びはじめようとした。そこでストップをかける。私たちからのプレゼントを渡すためだ。

 

大きなプレゼント袋が娘に渡される。娘は目を輝かせ、急いでその袋を開ける。中からは、娘が欲しがっていた『アンパンマンのくみたてDIY』のオモチャが入っている。電動ドリル等でアンパンマン号などを組み立て遊ぶものだ。

 

箱を開けてもらうと、娘はさっそく遊び始めた。最初はママに教わりながらだったが、すぐにやり方を習得し、しばらくすると自分で組み立ても解体もできるようになっていた。

 

夜は深まり、Web会議が2度目に落ちたことをきっかけに、その場はお開きとなった。最後にビデオ通話でお休みを伝えると、娘はご機嫌な様子で「おやすみー」と言った。その様子だとまだしばらくは遊び続けるだろうなと思った。


このような形にはなってしまったが、なにより主役の娘が、特別な一日を過ごせたようなので良かったと思う。台風も無事に通過したようで一安心だ。4歳の誕生日、本当におめでとう。