いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

忍者戦隊カクレンジャー

プリキュアの録画を観ながら、娘が踊っている。

 

妻と食卓に座り、シフォンケーキと珈琲を頂きながら、その様子を微笑ましく眺めていた。娘の近くにいる息子も、音に合わせ床をバシバシ叩いている。

 

私たちもこんな時期があったよねえ。妻と話していた。私は戦隊モノだった。そうだ、確かカクレンジャー。それが私のど真ん中のレンジャーであった。

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懐かしくなってYouTubeで検索した。するとオープニング曲がすぐに出てくる。嬉しくなって再生ボタンを押す。忘れていたが、身体の中に染み込んでいた記憶が集結し、じわじわと気分が昂まってくる。

 

カクレンジャー、ニンジャ、ニンジャ〜♪」

 

気づけばサビは一緒に合唱していた。楽しい記憶がどんどんよみがえってくる。きっと少年に戻ったような表情をしていたのだろう。妻もムズムズし、自分のスマホセーラームーンを検索し始めた。

 

その後、「これがパパとママが小さかった頃に好きだったものだよ」と、順番に娘に紹介していた。そして何度もオープニング曲を流しては、懐かしい甘美な記憶に、それぞれが酔いしれていた。

 

私はカクレンジャーの前のダイレンジャーから戦隊モノを見始め、その後のカクレンジャーにどハマりした後に、戦隊モノを卒業していった。

 

私はそれらの合体ロボで遊ぶのが大好きだった。何度も組み立ててはバラし、組み立ててはバラし遊んでいた。母親も印象深かったと以前語っていた。

 

当時の私は変身アイテムも欲しかった。ただ何度もチャンスはあったはずなのに、結局は買うことが叶わなかった。それを残念に思う気持ちは今でも思い出すことができる。

 

「子供の頃の楽しかった思い出はホントに大事だね」。妻とはそう口を揃えて言い合った。きっと娘も大人になったら、プリキュアのことを思い出し、今の私たちのように温かい気持ちを抱くのだろう。

 

私はふたたびテレビの前で楽しそうに踊る娘に視線を戻した。彼女のオモチャ部屋には、先日買ってあげた変身アイテムも置かれている。大人になる前にたっぷりと遊び、たくさんの思い出を作るんだよ。