いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

好きなことを仕事にする

今日は久々に出社した。

 

私が畏怖している部長への説明を行い、毎度のことながら惨敗感を味わった。特にやらかしたわけでもなく、案件も先に進められるのだが、また部長が求めるレベルを越えることができなかったなと、自分の力不足を痛感させられたのであった。

 

ただ最近では身の程も自覚できているので、そこまで落ち込むことはなかった。ただ帰宅して妻にそのことを話しているうちに、「子ども達には好きなことを仕事にしてほしいな」とつぶやいていた。

 

私は会社を事業の安定性や知名度で選んだ。そしてここまでは特に努力せずとも順調に仕事ができていた。しかしエース部署に配属され、ここから先は努力なしでは進むことができないことを理解した。

 

私の問題はその努力をするモチベーションが持てないことだ。「これが好きなことなら努力できたんだろうな」そんな発想から先の発言が出てきたのだ。

 

しかし妻は言う。「好きな仕事に就いても苦しかったよ」と。妻は小さな頃から教師になりたくて、実際にその夢を叶えた。好きな仕事なのでプライベートも犠牲にして沢山働いた。でも好きであるがゆえに逃げることもできず、苦しかったというのだ。

 

また好きなことを仕事にしたことで、そこで挫折をすると、全てを失ったようで絶望感に苛まれたと。だからこの私のように、好きなことと仕事を分けた生き方も、よい選択だと思ってくれていたらしい。

 

私は彼女の苦しさを体験していないので、あくまで想像ではあるのだが、どちらの生き方を選んだとしても、違った苦しみはあるのだなと理解した。

 

そう思うと、このような辛さを味わわず、好きなことで不自由なく仕事ができている人は、本当に一握りしかいないのだろう。そしておそらくはそんな人たちも、私たちとはまた別の次元の苦しみというものを味わっているのかもしれない。

 

生きるって大変だな。久しぶりにそのことを再確認させられたのであった。それでもまだまだ生きていきたいので、もがいてでも頑張るしかないのだ。