いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

環境の変化に適応すること

パンダ・ガジュマルの調子が戻ってきた。

 

2月から育て始めたが、先月あたりから唐突に調子を崩し、どんどんと葉を枯らしていた。

 

原因は私のせいである。世話を焼きたがるあまり、ベランダに出して陽を浴びせたり、こまめに水をあげすぎたりと、間違いを連発していた。

 

花屋の店員さんに相談した際には、置き場所を頻繁に変えることが一番ストレスを与えると言われ、更には陽にあてるなんて論外だと怒られた。柔らかい言い方で教えてくれたのだが、先生に怒られたときのような気まずい想いを久々に抱かされた。

 

そんなわけで、店員さんの指導どおり、しばらくは世話も焼かず、もとあった陽のあたらない部屋の隅に置いて、そっとしておくことにした。

 

効果はすぐに現れた。まずは連日の落葉がぴたりと止まったのだ。葉が黄色くなるのも収まり、しばし変化のない不動の状態が続いた。マイナスの状態から、まずはフラットな状態に戻ったのだ。

 

そして数日前に、ついに新しい葉が出てきた。それも2つも。久々に目にするテカテカの真新しい子葉を、涙ぐむ気持ちでうっとりと見つめていた。

 

やはり植物にも、環境の向き不向きというものはある。環境の急な変化はストレスを感じる。人間と同じだなあと思った。適応障害で活動を休止する女優さんのニュースもあったし、私も職場を異動して以来、未だにストレスを感じる日々を過ごしている。

 

ショップの売り場から我が家に移り、やっと慣れた頃に部屋の隅からベランダへと移され、さぞストレスを感じただろう。葉を落とすというわかりやすいSOSを出してくれてよかった。取り返しが付かなくなる前に、過ちに気づかせてくれてよかった。

 

人も植物も環境の変化に適応するのは一筋縄ではいかない。それにより元気を無くしたり、場合によっては命を落とすこともあるだろう。そんなときは無理せず、アラームをあげよう。できる限りに環境を改善し、また一からやり直すことにしよう。

 

今回ガジュマルにそう教わった。教訓にしたい。