いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

両手の使い方

子供たちが仲良くしているのを見るのは幸せだ。

 

娘は弟を本当に可愛がってくれている。息子の方もお姉ちゃんが大好きでいつも構ってもらいに行く。

 

そういう意味でいうと4歳差という歳の差はよかったなと思う。彼女たちが仲睦まじく戯れあっているのを見るたび、我が家の幸運に感謝するのだった。

 

在宅勤務の休憩中、妻とは娘の勉強机やランドセルの話になった。そのときになって考えればいいでしょ、と私は最初軽く流して聞いていたのだが、いや来年には買うんだよ、と妻に諭された。

 

そうか、来年娘は年長さん。その翌年は小学生なのだ。まだまだ子供だと油断していたが、あと少しでランドセルを背負って小学校に通うようになるのである。その事実に、思わずハッとさせられた。

 

そういう意味では、幼少期における1年はすごく貴重だ。気を抜いていると、子供たちは驚くような速度で成長していく。そう思うと、やはり単身赴任なんてやってる場合じゃないな。その数年間は、その後どうやっても取り戻すことはできないのだから。

 

今日聞いた課長との世間話を思い出した。3年の単身赴任を終え今年大阪に帰ってきたが、子供や妻に蔑ろにされ、家に居場所がなく、在宅勤務は極力したくないのだと言うのだ。価値観の違いを実感した。自分はそうはなりたくないなと心から思った。

 

人生、欲しいもの全てはきっと手には入らない。掴める手の数も限られている。では何を掴もうか。当然利き手では家族をしっかりと掴んでおきたい。もう一方の手で、ペラペラと本がめくれたら幸せだ。