いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

マネマネ

息子の咳に痰が絡んできた。

 

自分で洟もかめないので、苦しそうになると泣かせながらに吸引してあげている。熱は微熱程度だが、風邪だと自覚できないぶん不憫だなと感じる。

 

しかしそんな中でも、笑顔を見せてくれるので救われている。行動や表情はおおよそ普段と変わらず、元気に動いては、きゃはっと声を出して笑う。

 

最近の彼とのコミュニケーションに『マネマネ』というのがある。これは彼の方から意思疎通を図ってくるので、可愛くて仕方が無い。


まずはこちらを見つめ、ゆっくりと首をかしげてくる。意図を察してこちらも首をかしげて見せると、「つうじた!」と嬉しそうに笑うのだった。

 

また同様に、彼の得意技である『総書記の拍手』をこちらに向けてくることもある。これも『マネマネ』のお誘いだ。彼をまねて同じテンポで手を叩くと、これまたニコニコと笑顔になる。

 

たまに彼は、相手が自分のマネをしているかを確かめるように、ぴたっと動作を止める。それに合わせてこちらも止めると、「やっぱりマネしてくれてたんだ!」と更ににんまりとするのだった。

 

病気の時でも彼の笑顔には救われる。早く皆で健康になり、最高の笑顔で『マネマネ』を交わしたい。