いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

深夜のおしゃべり

妻とソファに座っていた。

 

足元には布団が敷かれ、子供たちが仲よく身を寄せあい、穏やかな寝息を立てている。リビングの照明を薄暗く落とし、膝下には毛布をかけていた。

 

深夜3時頃まで話をした。主の話題は最近私が行っている転職活動についてだ。選考も進み、転職する可能性も前よりはでてきたので、妻が不安に思っていること等をあらかた吐き出してもらったのだ。

 

妻からの問いかけに私はひとつひとつ丁寧に返していった。いくつもの確認作業を経て、多少不安は解消できたようで、最終的には妻も私の考えを信じて賛同してくれることとなった。

 

ただそういう意味では、きっと妻は初めから私のことを信じてはくれていたのであろう。しかし、やはり大切なことなので、改めてしっかりと会話を通して確認したかったのだろうと思う。

 

休みのときでないと、こんなにじっくりとふたりだけで話せる時間はないので、夫婦にとってはとても有意義な時間であった。落ち着いて会話ができ、また最終的には自分のことを信じてくれるパートナーを持てて、私は幸せ者だなあと改めて実感した。

 

転職話の後は、お互いの家族の昔話や、妻が考えているセカンドキャリア等についても話をした。

 

結婚する前までは教師をしていた妻は、職を離れた今でも教育関係の仕事への興味は尽きていない。ふたりの子供が学校に通い始めた後にはなるだろうが、いつかは教職に戻るビジョンを描いている。

 

子供たちのために生活を守るのが当然第一ではあるのだが、私たち親自身も、自分の人生における自己実現をまだまだ諦めるつもりはない。

 

そんなふうにキラキラした生き方を互いにしている方が、きっと夫婦としてもうまくいくし、その背中を見る子供たちにだってよい影響を与えるだろう。

 

少なくとも私たち夫婦はそのように考えている。そんな共通の価値観を改めて確認することができた、深夜の長く楽しい夫婦のおしゃべり時間であった。