いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

やってしまった顔

息子は画に描いたようなやってしまった顔をする。

 

直立不動。頭を少し俯かせて、眉毛はハの字。目をまん丸にして一点を見つめている。じきに瞳の輪郭がぼやけ、波打ってくる。口はへの字にひんまがり、小さな隙間から次第に嗚咽がもれだしてくる。

 

かわいい。

 

叱っているときでも思わず顔がほころんでくる。でもしでかしたことが悪いことだと理解させるためには、しっかりと叱らなければならない。わなわな震え、顔をくしゃくしゃにして泣きわめく息子に向かい、懸命に堪えて叱り顔をつきだすのだった。

 

やってしまった顔だけでなく、泣き顔もかわいらしい。簡単に漫画で描けてしまいそうな、典型的な泣き顔をするのだ。眠いときなどによく泣きわめく。

 

びゃーんびゃーんと鳴き声をあげる。眠たいときにそうなり、ママがおっぱいをあげると、ママの髪をいじりながらコテンと眠る。

 

かわいい。

 

泣き顔でもときめかせてくれる子どもたち。癒し。