いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

二日酔いとランドセル

昨夜は結局、深夜2時頃に帰宅した。

 

ひとりの先輩に連れ回され、ザ・昭和の飲みを経験した。後輩たるもの問答無用で先輩に付き合うものだ。時代錯誤で、アルハラと捉えられてもおかしくない。

 

ただ私は先輩のそんな性格も理解しており、今どき稀有な存在で、お世話にもなっているので、昨夜も付き合った。それについては後悔はしてないが、楽しかったかと言われればノーである。

 

生産性のない時間ではあったが、今やあまり経験のできない昭和のサラリーマンノリが味わえたと、前向きに捉えるほかはない。先輩は満足そうに帰っていったので良かったと思う。

 

また、今の会社であと10年もいれば、自分も先輩のようなことを後輩に語り、呑むことに喜びを見出す人になっていたかもしれない。そう思うと、改めてこのタイミングで会社を飛び出す決断をしたことに、図らずとも肯定感を持つことができた。

 

昨夜は、一応私の転職祝いの飲みだったので、一次会から全てを奢っていただいた。帰りもタクチケを渡してくれ、家までの4,200円は自腹を切らずに済んだ。ちなみにタクシーでの帰宅があまりにスムーズで、御堂筋線沿いに住んでいるメリットを改めて実感した。

 

さて、そんな夜からの目覚めは、思ったよりも悪くはなかった。寝る寸前までは凶々しい頭痛に襲われていたので、最悪の目覚めも覚悟していたのだが。

 

しかし、時間が経つにつれて徐々に頭痛と軽い吐き気がむくむくと膨らんでいった。やはり久々にあれだけ飲んで(とはいえ3、4杯だが)酒に弱い私が無傷で済むはずがないのだ。

 

ただ、二日連続で夜をあけていた罪悪感もあるので、今日の家族イベントに支障をきたすわけにはいかなかった。午前と午後に一箇所ずつ予約をしており、娘のランドセルの試着に行くのだ。

 

結論から言えば、ランドセルの試着は滞りなくこなせた。以前に土屋鞄のランドセルを妻と見に行って重量感を感じたので、今回は軽さが売りとしているブランド(セイバンとフィットちゃん)を見に行った。

 

娘はピンクだったり、可愛らしい花柄の刺繍が大胆に入ったものが好みのようだった。確かに現時点ではそうだろう。ただ親はそのランドセルを6年間使うことを知っているので、高学年になった娘の辱めを防ぐため、なんとかシンプルで、欲を言えば淡い色使いのシックなタイプを選ばせようと画策した。

 

私と妻は、ミルクティーベージュの色が一番気に入った。大人びていて、教室中をざわつかせる可憐な転校生が背負っているみたいな雰囲気だった。

 

ただ娘はやはり子供じみたポップなものに高反応を示し、なんとか両者の折り合いがついたのは淡い紫色のランドセルであった。ただまだ悩む時間はある。今日のところは各々の好みがわかったので良しとする。

 

そのあとは少しだけ遊んで梅田を後にした。気づけば二日酔いはすっかり治まっており、楽しい家族との時間が過ごせた。今夜は少し早めに就寝しよう。