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文学パパが綴るかけがえのない日常

「フェルミ推定」から始まる問題解決の技術

フェルミ推定から始まる問題解決の技術』を読了。

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ネット界隈ですこぶる評判が良かったので購入して読んだ。前作の『フェルミ推定の技術』がベストセラーとなり出された続編。フェルミ推定自体の技術に興味はなかったが、それを今回は問題解決にまで応用できると謳っていたので、今作は手に取り読んでみた。

 

驚いた。フェルミ推定がこんなにも応用性に富んだ万能な思考法だったなんて。この本に誤解として書かれているように、私もコンサル面接を突破することを主目的としてフェルミ推定を学んでいた。言われて見れば、コンサル業務の実務でバリバリ使う思考法だからこそ、それを採用面接で問うのだろう。

 

そしてなにも問題解決はコンサルだけに求められるスキルではない。どんな会社にいても問題解決スキルが必要とされないなんてことはあり得ないと思われる。

 

そういう意味で、この本は広い人に読まれ、賞賛されているのだと推察する。ドライブのある文章とするため、あえて砕けた表現で全編書かれているので苦手な人もいるだろうが、一方でそれがこの本の間口を広げているともいえると思う。

 

著者の高松智史さんは、『考えるエンジン講座』を提供する会社の代表で、その前はBCC(ボストン・コンサルティング)にもいたらしいお方らしい。コンサル業界では研修等もやっている有名人らしいので、いつか講義を受けることもあるかもしれない。

 

さて、本書は学びも多い本であるが、いくつか違和感を覚える箇所もなくはない。ただそのことは著者も重々承知をしていて、それどころかその違和感を大切にしてほしいとまで書いてある。そこにこそ更なる成長のヒントがあると。

 

フェルミ推定も問題解決も、絶対的な正解なんてありゃしない。それでもこの本は断言を多用し、自信を持って全てを言い切っている。それはきっとあえてエッジを立てることで、読者の中にわかりやすく違和感を覚えさせようとしているのだろうと推察する。

 

また彼は本書の中で、習得の際は天才ぶらずに素直に暗記しよう、と説いている。私も本書を定期的に手に取り、覚えるまで何周でも読み返そうと思っている。