いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

またひとつ試練を乗り越える

今日は引き続き試される一日だった。

 

昨日クライアントから受けた要望項目を、既存の提案書に盛り込むオーダーを受けていた。朝早くから端末を立ち上げ、作業を開始した。こんなとき、裁量労働制は融通がきくのでやりやすい。

 

大きく五つあった修正箇所。時間をかけたい項目をあとに残して、小物たちをまずは片付けていく。作業は順調に進み、書くべきメッセージも思いのほかスラスラと浮かんできた。そんなわけで午前中の早い段階で、残る大物ふたつに集中できる状況になった。

 

大物のひとつはアイデア系、もうひとつは情報を集めゼロから資料を一枚起こす必要があった。とりあえず時間がかかる後者から着手する。昨日の議事録を読み直し、ニュアンスを掴みたいところは再度音声でも確認した。その後はデスクトップ調査で類似事例を探しそこからヒントを見つけ出す。

 

らくがき用紙を何枚も使って、頭の整理と資料イメージを膨らませた。資料に書くべきキーワードもカテゴリーに分けて列挙していく。何度もプロジェクトそもそもの目的や課題に立ち返り、頭を悩ませ続ける。うわあ、なんか自分コンサル業務やってんなあ。答えが見えないが、なぜだか笑みがこぼれた。

 

結局、午前中のうちには糸口は掴めなかったが、午後からはこんなアプローチをしてみようとだけ決め、昼休憩に入った。朝から脳みそを酷使してプスプス音が聞こえていたので、バラエティを観て爆笑しながら、たっぷり一時間リフレッシュした。

 

さて勝負の午後。夕方五時までには上司報告が求められているので、三時までに考えをまとめ、そこから資料作成をして完成させる算段を立てた。別の角度から類似事例を見返していく。すると、最後に残していたアイデア系のオーダーの方の道筋が浮かんだ。結論とそう考えた根拠を資料に書き記す。これで残るは午前中から向き合い続けている大物ひとつになった。

 

もがいていると、らくがき用紙に描いたイメージが固まってきた。これは形になるかもしれない。そう思い、パワポ資料の方にも手書きで描いた構成を再現していった。端々に書いたキーワード達も整理して並べていく。悪くない。自分なりに得心がいったので、その方向性で最後まで仕上げていくことにした。

 

結局時間ギリギリまで粘り、資料がひととおり完成したのは四時半頃だった。再度すべての資料をひとつひとつ確認していく。午前中前半で早々に作成したページの言葉を少しだけ精査し修正する。きっともっと時間をかければより文章が洗練されるだろうが、期限内でやるからこそ意味がある。そもそも期限がなければ、永遠に拘ることができ得る仕事なのだ。

 

四時四十五分頃に上司に資料を報告する。指示されたページ以外でも、気になった点や見つけた誤記の修正箇所も併せて報告した。上司からはすぐに感謝の返信があり、中身は明日の朝に確認する旨が伝えられた。

 

確認するのが明日の朝だったら、今日の夜までもう少し粘れたじゃん。そう思ったが、すぐにこれは上司の優しさであると気づく。そんなふうにダラダラ残業しないよう、敢えて五時までを期限にしてくれたに違いない。それにダラダラ粘っても時間対効果は少なそうだし、そもそも指定されていた時間が、今回のオーダーにかけてもよい最大の時間であったのだろう。

 

そんなわけで、その上司報告をもって今日の仕事は切り上げることにした。定時の終了前であったが、裁量労働制なので関係ない。やっぱり業務に合わせて自分で働く時間が決められるのはとても性に合っている。

 

ひさしぶりに夕方に仕事が終わったので、子ども達ふたりとおままごと等をして遊んだ。みんなで夕食をたべ、子ども達と一緒にシャワーも浴びた。

 

ポメラを用いてこんなにもじっくりと日記が書けたし、このあと読書もできそうだ。明日の朝、上司からのフィードバックがあり、もしかしたら大幅に手直しが必要になるかもしれないが、そのときはまた最大限頭を使って対応しよう。

 

いまはひとつひとつ自分に出されたオーダーを真摯に対応していくしかない。また今日もひとつ、自分が納得できる形では仕事を仕上げることができた。そんな小さな一歩を、明日からも着実に積み重ねていこう。