いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

デビュー戦

今日は初アサイン案件のキックオフだった。

 

東京にあるクライアント会社に出向き、対面での形式である。初めての正式アサイン、初めて対面会議、初めての出張と、初めてづくしであったが、遂にここからプロジェクトが始まるという高揚感も覚えていた。

 

会議は午前中にあった。当日に新幹線で向かう。デビュー戦から遅刻するわけにはいかなかったので、バァッファをもたせた計画を立て、5時半起きだった。それでも精神衛生上はそれくらいした方が落ち着いた。

 

全ての乗り換えを滞りなくこなせ、むしろ各所でたっぷりと待ち時間を確保しながら、集合の30分前に予定通り到着した。前日入りしていた同僚と合流し、カフェでマンゴーシェイクを飲んだ。新幹線で仕事対応をしたため、少しだけ酔っており、さっぱりしたかったのだ。

 

上司たちと合流し、先方のビルまで歩く。ビルの受付前で上着を羽織る。春に作ったオーダースーツを初下ろししていた。気合を入れて挨拶する。前日に復習しておいた名刺マナーで名刺交換をする。

 

会議での出番は二回。最初の自己紹介の場面では甘噛みしてしまったが、終盤の資料説明は滞りなくこなせた。前者は上司の喋り尺を見ながらの挨拶だったため、直前まで言うことが固まらず緊張してしまった。

 

後半は議論が盛り上がり、改めてこの案件のややこしさを痛感することができた。ただ、実際にクライアントとお会いしたことで、直面する課題に対して切実に悩んでいること、そしてこのプロジェクトが社運をかけた重要なものであることひしひしと伝わってきた。

 

無事にキックオフが終わった。クライアントの面々はクセがあるものの、真剣さが伝わってきて私は個人的にも好感をもった。この人たちの役に立ちたい、喜ばれたい。自然とそんな気持ちが湧き上がり、プロジェクトに対しても俄然やる気になった。

 

そして今回オフィスを訪れ、事業会社の雰囲気を久しぶりに感じ、なんだかとても懐かしく感じられた。組織のしがらみや面倒臭さはあるものの、組織で遂行する仕事というものも、どこか暖かく人間味があって、良い面もあったなあと。

 

キックオフ後は、それぞれ次の予定が違ったので早々に解散した。私は新幹線に乗るため品川に向かい、そこで駅を降りてロイヤルホストで昼食を食べた。しばしゆっくりした後に新幹線で大阪へ帰る。妻にスウィーツのお土産も買って。

 

まだスタートを切ったばかり、大変なのはここからだ。それでもまずは良いスタートが切れた。初プロジェクト。手応えを感じられるよう、精一杯尽くそう。