いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

時刻がわかる

ついに娘が時計を読めるようになった。

 

前々から様々な手を駆使して覚えさせようと試みていたのだが、ここにきてついにである。

 

きっかけとなったとは『こどもちゃれんじ』の教材として届いた時計である。キャラクターが付いており、声や音がでて、子供心をくすぐる仕様となっている。

 

それを嬉々として見せてきたので、今は「何時何分か?」と尋ねてみた。彼女は短い針が指す箇所を見て「…57ふん?」と自信なさげに答えた。

 

今度は質問を変え「今何時かだけ教えて、短い針の方」と尋ねてみた。すると「…11じ?」と正解を答えた。これはこれまでのママとの学習のおかげである。

 

次は「じゃあ何分かだけ教えて、今度は長い針」と聞いてみた。さしほどの正解で自信を得たのか、今度ははっきりと答える。「28ぷん!」。正解だ。やはりどちらかの針単体なら答えられている。

 

「じゃあそのふたつを繋げて、今は何時何分?」私は改めて最初の質問を投げかけてみた。「11じ28ぷん?」娘が答える。「じゃあそのボタンを押してみて」私は時計についた時刻読み上げボタンを押すよう促した。

 

「今は午前11時28分だよ!」

 

キャラクターが正解時刻を読み上げる。娘の顔いっぱいに笑顔が広がっていった。私は彼女をたくさん褒め、復習をするように「短い針が何時、長い針が何分、それらを繋げると時刻になること」を改めてインプットさせた。

 

そうこうしているうちに長い針が動いたので、ふたたび質問してみた。すると娘は自信を持って答える。ボタンを押す、正解だ。女は喜びを共有するためママへと報告するために駆けていった。

 

その後、時間を空けて何度か質問をしていたが、娘はそのたび自分の時計を見つめ、間違えることなく時刻を教えてくれた。これはもはや完全習得といっても良いだろう。

 

娘の貴重な瞬間に立ち会えたこと、彼女の成長に寄与できたことに喜びを感じた。娘自身も嬉しそうだ。