真っ暗な寝室で娘とふたり話している。
「あの、おそうじの、シュッシュってやつにのって、おそらをビューンって、とびたいなー」
「魔女の宅急便だね」
「どうやったら、とべるんだろう」
「魔法使いになれば飛べるんじゃない?」
「まほうのつえ、オモチャのならもってるよ」
「オモチャの魔法の杖で、魔法使える?」
「つかえない・・・オモチャだもん」
「そうだよね」
「はあ・・・だれか、ホンモノのまほうのつえ、かってきてくれないかなあー」
子供たちにかかるピュアという名の魔法。いつまでも解けて欲しくないな、と改めて思った。