いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

魔法の杖

真っ暗な寝室で娘とふたり話している。

 

「あの、おそうじの、シュッシュってやつにのって、おそらをビューンって、とびたいなー」

 

魔女の宅急便だね」

 

「どうやったら、とべるんだろう」

 

「魔法使いになれば飛べるんじゃない?」

 

「まほうのつえ、オモチャのならもってるよ」

 

「オモチャの魔法の杖で、魔法使える?」

 

「つかえない・・・オモチャだもん」

 

「そうだよね」

 

「はあ・・・だれか、ホンモノのまほうのつえ、かってきてくれないかなあー」

 

子供たちにかかるピュアという名の魔法。いつまでも解けて欲しくないな、と改めて思った。