いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

コスプレ

昨夜は娘にささやかなコスプレをさせてあげた。 ハロウィンを意識してのことだ。妻がそれように娘の衣装を買ってきてくれた。お化けやゾンビなどではなく、可愛いプリンセスのコスチュームだ。 それを店で試着した際、娘は鏡に映る自分の姿に夢見心地の表情…

ものは言いよう

この世の中、ものは言いようだ。 短所も裏返せば長所となり、欠点も見方によっては美点となる。失敗は成功の元、トラブルは冒険の始まりだ。 昨日ネットの記事を読んでいて、改めてそんなことを考えさせられた。というのも、その記事の中で、日本のことが「…

英語を勉強する宣言

ふいに英語を習得したいという気持ちが芽生えた。 きっかけは色々とあるのだが、一言でいえば「せめて英語くらい人並み程度にできなくてどうする」と、我ながらに思ってしまったからだ。 善は急げと、私は会社帰りに本屋へと立ち寄り、英語学習の書籍を購入…

たこ焼き食べ比べ

この週末に、とあるたこ焼き屋を訪れていた。 西中島南方にある『たこ焼き 十八番』だ。観光客の多い道頓堀や東京にも店舗を出しており、大阪では知る人ぞ知る名店だ。この店は、私と妻の『たこ焼き屋ランキング』では長年1位に君臨していたお店だ。 しかし…

本音で生きる

堀江貴文の『本音で生きる』を読了した。最近、ふとしたきっかけでYouTubeで彼の動画を見て、その考え方に興味をもったので本を購入した。いろいろな本が出ていて迷ったが、なんとなく気になるタイトルだった本著を選んだ。 一日でさらりと読み終えた。感想…

IT展示会ふたたび

昨日はIT展示会に参加するため東京を訪れていた。 春にも参加した『AI・業務自動化展』だ。ただ前回とは異なり、会場は幕張メッセだった。私は台風が最接近するタイミングでわざわざ関東へと赴き、横殴りの雨に足を濡らされながら、会場へとひとり歩いて向か…

「その発想はなかった」

人から言われると嬉しい言葉がある。 昨日は仕事でその内のひとつを人から言われた。「その発想はなかった」である。奇抜な発想に対して、半ば冷やかしのようにも使われる言葉ではあるが、今回の場合は、全面的な称賛の意味で使ってもらえた。 その言葉を発…

脱・男言葉

まいったことになりつつある。私のせいだ。 「うまっ!」 豆腐を口に入れ、娘が歓喜の表情で声を張り上げる。私の真似をしているのだ。先日つい娘の前で使ってしまったその言葉を、気に入ってしまったようなのである。その前までは「おいしい」と言ってくれ…

花より

コスモスが咲く万博公園に家族で行った。 花が見える芝生の上にシートを敷き、私たちは遅めの昼食を食べ始めた。大人はテイクアウトのケンタッキー、娘はベーカリーで買ったパンだ。 私は花に背を向ける形で肉にむしゃぶりついていた。花より団子。団子より…

MONKEY vol.19 サリンジャー ニューヨーク

柴田元幸の文芸誌『MONKEY』の最新号を読了した。 この文芸誌を買うのは2回目である。前回はvol.1のポール・オースター特集の際。今回はサリンジャー。つまり、好きな作家が特集された時に買っているといえる。 内容としては、冒頭の若きJ.D.サリンジャーが…

澄んだ瞳

今日はほぼ家の中で1日を過ごした。 そのぶん娘とゆっくりと過ごせて、改めてその可愛さをたっぷりと堪能できた(親バカ)。お喋りな娘は、とにかく私たちにたくさん話しかけてくれる。遊びの提案、おもしろ発見の共有、思いついたことの報告などなど。 彼…

大阪食べ歩き ~天満編~

今日は大阪の街で食べ歩きをしてきた。 なんだかんだで大阪に住み始めて以来、しっかりとやったことがこれまでになかった。私たちはそれに向け昨夜からネットで調べていたのだが、なかなかどこに行くかを決めることができずにいた。 そこで、職場にいるグル…

久しぶりの、いつもの週末

今日から我が家は4連休だ。 週末と祝日の間を年休で埋め、連休をつくりあげた。先週の3連休は台風もあってたいした外出もできなかったので、家族一同この連休をとても楽しみにしていた。 妻と娘は久しぶりの外出に朝から心弾ませた様子だった。かくいう私も…

勝負の日

昨日は会社で重要な試験があった。 ここ数ヶ月それに向け周到な準備をし、万全を期してこの日を迎えていた。家族にもだいぶ協力してもらった。 妻は当日の朝、食べ物が喉を通りづらくなっている私を気遣い、バリエーション豊富な朝食を準備してくれた。私は…

お出迎えとお見送り

家族がいる醍醐味は、お出迎えとお見送りで味わえる。 昨夜も会社から帰ると、娘と妻が玄関でお出迎えをしてくれた。妻が鍵を開け、それについてきた娘が「ぱぱ、ぱぱ!」と興奮を抑えられないように呟いていた。 そして娘は、靴を脱いだ私の両足を抱きしめ…

人に頼る

娘は3歳にして「人に頼る」ことを習得している。 昨夜家に帰ると、娘は食卓で粘土をして遊んでいた。そしてもうすぐ夕食を並べるので、それを片付けるようママから言われたようだった。娘はとことこと私のもとに近寄ってきて、こう言った。 「ぱぱ、むっかし…

死という概念

「ぱぱ、みっきーが、しんじゃってるよー」 娘がいきなり“死”という概念を使い、いささか戸惑った。どこで覚えてきたのか。おそらくは映画ライオンキングにおける、父との死別シーンから学んだのだろう。 “しんじゃってる”というミッキーのヌイグルミをみる…

正義のヒーロー/悪の黒幕

娘は怯えていた。怪獣に扮した私が近くに迫っている。 彼女はガタガタと震え、部屋の隅に身を潜ませていた。私はその様子を横目に映しながらも、明後日の方向を向き、首を振って娘を探す演技を続けた。それを見た娘は安心したのかクスクスと小さな笑い声をあ…

夜行

森見登美彦の『夜行』を読了した。森見作品には主に、いわゆる「腐れ大学生もの」と「怪談もの」の2種類が存在するのだが、この作品はその後者に分類される作品である。 私はこれまでその両方の作品たちを読んできたが、読むたびにその文章の書き分けには感…

前向きな脳

昨夜の晩ご飯における、娘とのやりとり。 「あ、椅子に座って食べなさい!」 「ふんふ〜ん♬」 「もう、じゃ鬼さんに電話するから!」 ≪(鬼電話アプリ)プルルルルル、ガチャ!≫ 「いゃだぁあぁあぁあぁあ!びぇえ〜ん!」 「ほら、ちゃんと座って!」 「・…

薄明かりの下で

昨日は普段の残業よりも更に1時間帰るのが遅かった。 ゆえに家に帰り着くと、娘と妻は寝室に入っていた。私はひとり静かに夕食を済ませた。その後リビングで過ごしていると、寝室からひとり妻がでてきた。妻と二三会話を交わし、私はシャワーを浴びに浴室へ…

へそを曲げる

娘はしばしばへそを曲げる。特に私に対してはそうだ。 昨夜もふたりで寝室に籠もり寝かしつけをしていると、へそを曲げられる場面があった。ここ最近の朝方の寒さに備え、妻が押し入れから出してくれていた薄手の羽毛布団、それにくるまってじゃれ合っていた…

闇の中の男

ポール・オースターの『闇の中の男』を再読した。おそらくこれで本作を読むのは2度目だ。最近、家での読書はオースターのハードカバーばかりを読み返している。前回読んだのは発売されてすぐ(2014年)だということもあり、ストーリーは全く覚えていなかった…

わずか15分間

残業して帰ると、娘とはほとんど顔を合わせられない。 昨日も家に帰り着くと、少しばかりの会話を交わしただけで、寝かしつけをする9時がやって来て、娘は妻と共に寝室へと入っていった。 しかし、そのわずか15分たらずの時間でも、娘は私に鮮明な印象を残し…

寝かしつけ

週末における娘の寝かしつけは私の務めだ。 平日は残業などがあるとその役が担えないからである。先月からはじめた『9時就寝』の習慣もすっかりと定着し、娘の生活リズムもだいぶ安定したものとなった。 寝かしつけの際、寝室に入ると鍵をしめ、まずは電気を…

秋のピクニック

昨日は友人たちと公園でピクニックをした。 それぞれの家族も連れてだ。空は清々しく晴れ渡り、澄んだ空気は秋の涼しさを纏っていた。 いつもは集まるとバーベキューをしていた面子なのだが、メンバーのひとりが妊娠中で、もうひとりには生後4ヶ月の赤ちゃん…

ゆで卵の殻むき

娘はゆで卵の殻むきができる。 昨日も食卓に座って隣同士で殻むきをしていた。器にトントントンと卵をぶつけ、ヒビの入ったところから殻を剥がし始める。彼女の作業は繊細で丁寧だ。 一方私はバリバリと殻を剥がす。いかに大きな塊のままで殻を剥がすかをテ…

レディ・マドンナ

湯船をちゃぷちゃぷ言わせながら娘が近寄ってきた。 「ちょっと、ひつれい」 そう言うと娘は、私の横の僅かなスペースに身体を滑りこませてきた。自然と口にでたその言葉は、妻が遅れて浴槽に入ってくるときなどに使っている言葉だった。 私と妻は思わず吹き…

マチネの終わりに

平野啓一郎の『マチネの終わりに』を読了した。長い間どこの本屋でも平積みされており、その示唆に富んだ装丁に徐々に惹かれていった本だ。著者のことを知らなかったので調べてみると、芥川賞も受賞した人気作家だということを知った。なおさら興味を惹かれ…

新幹線とサラリーマン

私は今、東京に向かっている。 朝から新幹線に乗り込み、鞄を降ろし、シートを少しだけ倒した。深めに腰掛けお茶を飲むと、新幹線がおもむろに発車した。 会社のEX-ICを使い新幹線に乗り、県外に出張に行く。そのたびに思うことだが、この瞬間が一番サラリー…