いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

2020-01-01から1年間の記事一覧

頭皮をもまれて現実逃避

為されるがままに頭皮を揉まれながら、この心持ちは何かに似ている、とぼんやりと思った。 そうか、この年末休暇に似ているのだ、と私はすぐに気がついた。今年最後の美容院。私はカットと併せてヘッドスパをしてもらっていた。 美容院でしてもらえるマッサ…

空を飛びたい

「は~、おそらがとべるようになりたいな~」 最近娘がそんなメルヘンちっくなことをしばしば口にする。昨日も湯船に浸かりながら出し抜けにそんなことを呟きはじめた。 私は理由が知りたくて娘に尋ねた。 「だって、おそらをとべたら、いろんなところにいけ…

早めの年越し蕎麦

昨日は一足早く年越し蕎麦を食べに行った。 近所にある蕎麦屋にである。今のマンションに住み始めて以来、そこで年越し蕎麦を食べることが毎年恒例となっている。 去年までは大晦日に食べに行っていたのだが、いつも混み合っているので、今年は密をさける上…

ブリティッシュ&アイリッシュ・マスターピース

柴田元幸が編訳した『ブリティッシュ&アイリッシュ・マスターピース』を読了した。自身への今年のクリスマスプレゼントとして購入した本だ。そのタイトルのとおり、英文学の名作短篇で編まれたアンソロジーである。 ここのところディケンズを続けて読んでお…

かつて天才だった私へ

半年前の私自身に向けて。 仕事気分が完全に霧散する前に、これをここに記しておきたい。君は乗りに乗っていた。新しい職場がエース部署だと知り、自分の実力がついに明に認められたとひとり悦に入っていた。 あの頃の君は、自分が仕事のできる人間だと信じ…

引きずる余韻

「まいにちがクリスマスだったらいいのに」 そんなサンサ冥利につきる娘の感想で幕を閉じた昨日。今日もその余韻を引きずっていた。 娘は朝から手に入れたプレゼントで遊んでいた。サンタからもらったオモチャはもちろん、昨晩夕食後に私と妻から渡した子供…

クリスマスの朝

布団の中で鈴の音が聞こえたきがした。 娘を先頭に寝室から出て行く。リビングに入ると娘はきょろきょろと辺りを見渡した。ツリーの前に置かれたお目当てのものを見つけると、娘はマシュマロを頬張ったかのような幸せそうな満面の笑みを浮かべた。 「さんた…

仕事納め

なんて素敵な言葉だろう。 さきほど年内最後の在宅勤務を終え、私は晴れやかな気持ちでぱたんとパソコンを閉じた。 明日から13連休である。当初は会社側からの推奨もあり18連休とすることも検討していたが、流石にそれはやり過ぎだと今に落ち着いた。 まだ正…

優しいの練習

娘が友達に少し冷たく接しているらしい。 妻から聞いた話だ。幼稚園が冬休みに入ったので、昨日は友達とショッピングモールに遊びに行っていた娘たち。そこで娘は友達に対し、終始よくない態度をとっていたとのことだった。 それを聞いて私はとても悲しくな…

拳をなめる息子

ある時から息子が手を見つめるようになった。 さも不思議そうに自分の手をしげしげと見つめている。ハンドリガードというらしい。思えば娘も赤ちゃんの頃にやっていた記憶がある。 それが最近では、見つめるに飽きたらず、そのまま拳を口に入れ、しゃぶるよ…

「そんなんじゃサンタさん来ないよ」の威力

「そんなんじゃサンタさん来ないよ!」 子供の頃、この時期にそう親から言われることを恐れていた記憶がある。そんな事態になったら、喜びに満ちた年末年始が崩壊してしまう。 自分も親になり、そんな言葉を娘に使うようになってしまった。去年までは娘があ…

オリヴァー・ツイスト

ディケンズの『オリヴァー・ツイスト』読了。『大いなる遺産』で衝撃を受けて以来、自身二冊目となるディケンズ作品である。訳者は前回同様に加賀山卓朗。近年に出た新訳版である。 多大なる期待のもと読み始めたが、結論からいえば、『大いなる遺産』ほどの…

年の瀬のポワレ

身包みを剥がされた木々が寒空の下に立つ。 そんな風景を暖かい部屋の中からガラス越しに眺めていた。昼食時の一幕だ。今日は高槻市にある安満遺跡公園を家族で訪れていた。 園内にあるイタリアン・カフェの中。青い空と緑の芝生が眩しかったが、先に述べた…

金曜の夜

定時で仕事を切り上げる。 それだけで多大なる幸せを感じる。半年前まではそれが日常であったのに、今では2週に1回あるかどうかの状況だ。なんという変化だろう。 でも今だけは、素直にこの喜びに浸りたい。定時で仕事を切り上げた、金曜日の夜の幸せに。 終…

木曜の朝

「ぱぱ、いかないで」 朝から娘が騒いでいた。昨夜帰りが遅くて、寝る前に娘と会えなかったからだ。 「ぱぱ、ずっといえにいて!」 困ったがとても嬉しかった。働かなくていいからずっと私と一緒にいて。向かう見ずな考えだが、そう思ってくれたことに情愛を…

寒すぎやしないか

今日は出社。冬休み前の最後の試練。 それにしても寒すぎやしないか。大阪だけだろうか。いや大阪がこんなのだとしたら、経度が高い他のところはもっと寒いに違いない。 在宅勤務も多いので久々に外に出ると、そのたび寒くなっているのに恐怖を感じる。それ…

世知辛い

今日驚いたこと。 食卓で在宅勤務をしていると、娘が席に座り私の方を向いて、こんなことを喋りかけてきた。 「さいきん、ころな、がふえてきてて、しんぱいだねえ、ぱぱも、きをつけてねー」 驚いてパソコンから顔を上げそちらを向くと、娘がどこぞの主婦の…

誠実に

毎週月曜日は自分を奮い立たせている。 いつも週末にたっぷりと寝て、家族とまったりと過ごすことで、奮い立たせるに足る分の体力を回復させてもらっている。 それにプラスして、昨日の夜からはひとつの言葉を繰り返し頭をの中で唱えている。「上手になんて…

LEGOマリオ

LEGOマリオが我が家に到着した。 娘へのクリスマスプレゼント第一弾だ。こちらはじじばばから貰った。サンタさんからのものはクリスマス当日に渡す予定なので、喜びを分散させるため、こちらはこの週末に娘に渡した。 今年発売され話題になったオモチャだ。…

考えごと

バックハグの体勢で娘と湯船に浸かっていると、出し抜けに、娘がしばらく黙り込んだ。 「どうしたの?」。私は不安になり娘に声をかける。娘は少しの間を置いて、振り返り言う。 「ううん、かんがえごとしてたの」 か、か、か、考えごと!?私は娘が初めて口…

逃げきる

今日は朝から逃げ腰だった。 仕事において、このまま何事もなく週末に逃げ込みたい。そんな考えばかりが頭の中を占めていた。週の初めならまだしも、今週はもう『頑張りゲージ』が0に近かったのである。 昨日の昼ごろまではいい感じで仕事ができていた。しか…

クリスマスプレゼント決定

子供達のクリスマスプレゼントを決めた。 実家のじじばばから送って貰う分と、サンタさんから貰う分だ。なんとか決まってよかった。 喋れない息子の分は、第二子ということで、娘が赤ちゃんの時にある程度はオモチャを買い揃えているので、不足しているもの…

日本一やさしくて使える会計の本

『日本一やさしくて使える会計の本』を読了。上司からお借りして読んだ本だ。現在私は会計に関わる仕事をしているため、最低限の知識を知っておくのに丁度よいとお薦めされた。 主に通勤電車の中で読んだが、タイトルのとおり優しい内容で、さくさくと読み進…

コロナ騒動

職場のフロアでコロナ陽性者が出た。 エレベーターホールを挟んで反対側の部屋でだ。すぐさま同じ部屋の社員達には帰宅指示が出て、部屋は立ち入り禁止となった。 そして私たちがいる反対側の部屋も、該当者が先週末に行き来していたとの証言により、夕方に…

リビングに浮かぶ島

ソファ。それはリビングという海に浮かぶ島。 世間の荒波に揉まれる人々を癒す楽園。意思弱き者をいつまでも留めさせられる魔力を持つ。 我が家には先週の初めに新しいソファが来た。しかし平日はなかなか忙しなく、ゆっくりとその座り心地を味わう余裕がな…

光合成

葉緑体に限らず陽の光を浴びるのは良い事だ。 昨日は娘の友人家族と緑地公園でピクニックをした。三密を避けて遊ぼうとしたら、どうしても野外になる。しかしそういう問題を抜きにしても、昨日は最高に気持ち良い気候であった。 友人家のお父さんは休日勤務…

クリスマスパーティ自粛

クリスマスパーティが中止となった。 同期家族たちと前々から企画していたものだ。グループLINE上で奥さんたちが企画調整をしてくれ、来週末に友人マンションのパーティルームにて開催される予定であった。 中止の理由は、やっぱりコロナだ。大阪においては…

スイミングスクール初日

今日は午後から時間休を取った。 娘が今日からスイミングスクールに通うからだ。少し前に一日体験に行き、今日から正式な会員となった。仕事も区切りのよいところだったので、私も気持ちよく見学に行けた。 コロナ対策として、保護者の見学は初回のみ、10分…

カッコ悪くても一歩は一歩

仕事にて、勝負をかけた説明が終わった。 宿題を山盛りにもらい、いくつかのヤラカシも犯したが、その後に部長とマンツーマンで反省会をやった今、なんだかスッキリとしている。 なんだかんだで苦しみながらにやってきたことが形になったこと。まだまだ今後…

全集中

いかん、気づけば一日が終わる。 朝からぶっ続けで仕事をしており、日記を書く余裕すらもなかった。先ほどPCを閉じ、やっとこさ全身の力を抜くことができた。 明日、常務への説明がある。現在取り組んでいる施策のひとつのターニングポイントとなるだろう。…