いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

TRICK or VOTE

お菓子の袋を迷いなく開けまくる。 この日くらいはいいじゃない。イベント等には参加できなかったので、三時のおやつのときにはテーブルの上にお菓子の袋をずらり並べた。 もともとは来客がある予定だったが流れてしまったので、お客様用に買い込んでいた少…

プレイヴィル

サンタさんの手はふたつだから…もういっこか。 そう言って、娘が自身ふたつめとなるクリスマスプレゼントを考えはじめた。その発想はなかった。サンタさんから貰えるのはひとり一つ、そんな私たちの常識がひっくり返された。だってもうひとつのお手てで持て…

手術日の決定

手術入院する日取りが決まった。 今朝、午前休をとって総合病院に行ってきたのだ。三週間前、大腸検査をした際にポリープが複数見つかり、クリニックでは切除できない大きさのものを取り除くため、総合病院を紹介されていたのだ。 初めて行く病院だったが、…

リトルブレイバー

1歳の息子は見ていて危なっかしい。 男の子とは皆がこうなのだろうか。なんでわざわざそんな…と言いたくなるほど、敢えてリスキーな行動をとりたがるのだった。 不安定な乗用カーの上に立ち上がったり、ソファの背もたれによじ登ったり。無駄に走り回り転ん…

焼きたてのクッキー

ポリポリ。 「あ、おいしい」 それを聞いて娘がニンマリする。照れたり恥ずかしがったりする時の常で、アゴがぐいっと前に出る。 ひとり残業をしていると、ゆっくりと扉が開いて、様子見がちに妻と娘が入ってきた。両手には大皿が乗っている。その上にあるの…

数字遊び

今日は数字遊びに時間を費やされた。 “遊び”というが、まったく楽しくはない。神経を使って“遊ば”ないといけないし、ふと気を抜くと、自分は何をやっているのだろうかと虚しくなる。 今仕事で計画管理しているのは数千億円後半規模の金額だ。ゆえにその“遊び…

冷え冷え

急に寒くなりすぎではないか。 秋ってこんなに寒かったっけ。いや、もう秋は終わってしまったのか。家の中でも靴下を履いている。 まだ在宅勤務を続けているからいいものの、これで出社なんかした日には凍て付く夜道を歩くことになるだろう。想像しただけで…

はじめての映画館

今日は娘の映画館デビューだった。 観たのは昨日から公開が開始された『映画 トロピカル〜ジュ!プリキュア 雪のプリンセスと奇跡の指輪!』。娘はこの公開を長らく楽しみにしていた。 子供たちが産まれ、コロナがありと、私と妻も映画館を訪れるのは何年ぶり…

ゆれる心模様

こころ模様というものは日々揺れ動くものだ。 とくに最近では一際その流動性の高さを感じている。いまの私の心模様はまさに液体のようである。風に吹かれてはさざ波が立ち、色水を垂らせばいっきにその色に染まってしまう。 確固たるものとして存在するのは…

ふたつめの金メダル

腕を伸ばせど、どこまでも掴めないと思わされる青空だった。そんな晴天の下、待ちに待った運動会。 最近における私の転職活動に対し、いつもは慎重派に徹している妻からも、この日ばかりは「もし年休が取れなかったら転職しな」と言われていた。言わずもがな…

100分de名著ヘミングウェイスペシャル

『100分de名著ヘミングウェイスペシャル』読了。 Amazonでふと目に留まり、読みたくなったので即注文した。以前、三島由紀夫の特集の際にも気にかけたが、そのときは結局買うには至らなかった。 ボリュームが多くなかったこともあるが、とても楽しく一気に読…

タンブラーを買った

妻の提案でタンブラーを買った。 在宅勤務がまだ続けられそうだからだ。寝室にデスクを買って以来、これまでは水筒を使っていたのだが、家で使うならと、タンブラーを勧めてくれた。 正直タンブラーの良さを理解できていなかったが、せっかくの提案なので素…

ある男

平野啓一郎の『ある男』を読了した。 平野の作品を読むのはこれで2冊目だ。本作には長らく興味があり、文庫化を機に読んでみた。 読み始めてすぐに、安心して身を委ねられる文章だなと感じた。現代作家の中でもその文章力には定評がある。その安定感をまずは…

絵本買いすぎだよ!

「パパ、またえほんかったの?かいすぎだよ!」 娘が『絵本』と言っているのは私の『本』のことだ。Amazonから届いた包装を剥がしているところを見られ、くどくどと説教をくらってしまった。 わたしだって、ぜんぜんかってないんだから。なんでパパばっかり…

おためし転職活動②

前回以降にあった転職関連の動きを記しておく。 エージェントからフォーマットをもらい、ひとまず履歴書と職務経歴書を作成した。正直、作成には腰が重かったが、親切なエージェントの方が私の概要経歴からたたき台を作ってくれたので、その恩に報いるために…

森の宝石

どんぐりを並べて地面に文字を描く。 我ながら可愛らしい遊びをしたものだ。しかし実際にやってみるととても楽しかった。撮った写真は趣で溢れているし、なにより季節感を堪能できる。 質の良い、ぷってりとしたどんぐりが大量に落ちていたので何気なくやり…

滑り台マスター

息子が滑り台を覚えた。 子供部屋に滑り台つきのジャングルジムを置いたのだ。しばらくの間しまっておいたのだが、そろそろ息子も遊べる時期かと、妻が設置したのだった。 一日が経ち、彼はいまやひとりで滑り台をすべる。それどころか、下から逆走する形で…

さあ、調べねば

美辞麗句ばかりが並べられていく。 だけども具体性がない。課題はわかったから、それを解決するためにどうしていこうと考えているのかを示してほしい。課題提起だけだったら誰でもできる。口だけの評論家に用はないのだ。 衆議院が解散した。選挙がはじまる…

男を見る目

ちゅとぎゅ。 娘が両手を広げ近づいてきた。寝る前の恒例行事だ。やさしくハグして、ほっぺたにキスを受ける。 なんでそんなに、ちゅとぎゅがしたいの? 望み通りの回答がほしくて、敢えてそんなことを訊いてみる。「パパのことがすきだから」と期待通りの返…

音楽をまとう

我が子たちは音楽が好きである。 5歳の娘は歌うのも踊るのも大好きだ。怒られて泣いた直後であってもひとりでに歌い出すし、動画を流せばテレビの前でいつまででも踊り続ける。 きっと彼女をこんなふうにしたのは私の影響だ。休みの日はスピーカーで音楽を流…

疲労感と思い出

あたりまえだが今日からまた日常に戻った。 昨日一日USJで華やかに過ごしたが、それがまるで嘘だったかのようだ。いや嘘ではない。一日中歩き回った疲労感が確実に全身に蓄積されている。 そんな満身創痍な身体を抱えて仕事をしたが、先週から覚悟をしていた…

念願のマリオワールド!!

ついに我が家でもUSJを解禁した。 実に3年ぶりである。混み合うので地元民は平日に行くのが原則ではあるが、今は入場規制でいつ行っても上限は同じなので日曜でも構わず行ってきた。 人数の上限は1万人。ただ今の時期は『鬼滅の刃』と『ハロウィンナイト』を…

はじめての大腸カメラ

今日は大腸カメラで検査をしてきた。 人間ドックで『再検査要』となっていたからだ。医師である父に相談しても検査を勧められ、妻からも受けるように言われた。そんなわけで、しぶしぶだったが一昨日クリニックを予約したのだった。 昨日仕事後に一度クリニ…

最後の一押し

妻が新しいリュックを買って喜んでいた。 ネットで買ったのでお昼に配達で届いたのだ。開封すると思った通りの代物だったらしく、嬉しそうに見せてきた。たしかにシンプルながらも愛らしいシェイプで、ディテールにも妙味を感じた。サイズ感もちょうどよく、…

ナマケモノの隣りで

ソファの肘掛けに腕を乗せ、そこに頭を乗っけて息子が眠っている。隣に座りそれを眺めていて、まるでナマケモノのようだと思った。 今日も定時で仕事を切り上げた。嵐の前の静けさ。来週からはまたマックス残業の日々が確定している。月の残業時間の上限も意…

あやとり

「ここをこう、で、ここをこう、ぐいっと」 「えっ?どう?わかんなーい」 娘とあやとりをしていた。幼稚園の友達の影響でハマったらしく、本まで買って妻と練習している。 最初は全然だった娘だが、今では驚くほどに上達した。もはや私ができる形はほぼでき…

トリニティ

窪美澄の『トリニティ』を読了した。 面白かった。窪美澄の作品はほとんど読んでいるのだが、その中でも本作は上位の読み応えだった。彼女の新たな代表作とも言えるのではないだろうか。 女性作家の作品はあまり性に合わないのだが、彼女の作品はなぜかすん…

新内閣に望むこと

息子は隙あらば私のお腹に跨ってくる。 そしてドシンドシンとヒップドロップ、私が苦しそうに声を出すと、アハハハッと愉快そうに笑う。 1歳の息子はここのところ悪戯っ子に拍車をかけている。ボールを投げたり、ティッシュをばら撒いたり。興味の赴くままに…

カマキリの捕食

視界の端に緑が舞い降りたので、娘を呼んだ。 それが何者かもわからぬままにそっと近づくと、立派なカマキリだった。私はそっと網を下ろし彼を捕獲、娘が首から下げた虫かごの中にそれを入れた。 今日は午後から網と虫かごを持って緑地公園を訪れていた。娘…

おためし転職活動①

先日から転職活動を始めた。 30代前半という年齢的にも最後のチャンスだし、現職になって以来自社で仕事を続けること、管理者になるキャリアに対して迷いが生じていたので、思いきって転職を検討してみることにしたのだ。 当然まだ半分以上は自社に残るだろ…