いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

はじめての大腸カメラ

今日は大腸カメラで検査をしてきた。

 

人間ドックで『再検査要』となっていたからだ。医師である父に相談しても検査を勧められ、妻からも受けるように言われた。そんなわけで、しぶしぶだったが一昨日クリニックを予約したのだった。

 

昨日仕事後に一度クリニックを訪れた。検査の説明を受け、前日の夜、当日の朝に服用する『経口腸管洗浄剤』つまり下剤の飲み方のレッスンを受けた。

 

人間ドックのバリウム後のように、錠剤を飲めばいいんだろうと思ったが、モビプレップといういかついパッケージを渡された。これに水を入れて、薬を混ざ、2リットルの下剤を作って飲むのであった。

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しかもコップ1杯を10分かけてゆっくりと飲む。下剤2杯、水1杯の30分を1ターンとし、それを間髪入れず3ターン繰り返す。その間、排出される便を観察し、透明になるまで続けなければならなかった。

 

結局、私は標準の3ターンで排出液が透明になった。飲んだ下剤は1リットル。なかなかハードな体験だった。その間に行ったトイレの回数は計6回。飲み終えてからも数回はトイレに駆け込んだ。

 

指定された時間にクリニックにつくと、まずは更衣室で着替えた。Tシャツを着て紙パンツを履く。お尻にはカメラが入れられるよう、穴が空いている。

 

鎮静剤を点滴で入れられると意識が朦朧としてきた。気がつくと後ろから既にカメラを入れられており、視界の端にあるモニタには自分の大腸が映っていた。カメラはぐいぐいと動くが、鎮痛剤のおかげなのか痛みはなかった。ただ排泄をするときのような感覚だけがある。妙な気持ちだった。

 

何事もなく検査は取り越し苦労で終わった。そうなると思っていたのだが、なんとポリープが4つも見つかった。そのうち3つは6mmほどだったのでその場で切除。ただもうひとつは12mmを超え、別日に大きな病院で切除しなければならないという。

 

それも切除の際にはたいてい入院を伴うとのことだった。「これは検査しておいてよかったですよ」と医師は励ますようにそう言ってくれた。

 

検査が終わり、着替えた後で検査結果の説明があった。今日切除した部位は組織検査にまわされ10日ほどで結果が出るそうだ。そのフィードバックを受けた後に大きな病院を紹介してくれるとのこと。

 

今日ですっきりできると思っていたので残念だったが、もしこれが大腸ガンの兆しなのだとしたら検査して良かったと心から思える。なんにせよ、ここまできたら徹底的に治療をしてもらおう。

 

帰って妻に告げると案の定心配そうな顔をしていた。ただ当人の私としては、これがもしガンだったら住宅ローンも返済免除となり、仕事もしばらく休め、それでいて早期なので完治しやすくて、実はおいしいのでは、と呑気な下心を膨らませていた。

 

また今日は検査だけでなくポリープ切除をして『日帰り手術』扱いとなったため、医療保険の保険金が申請できることとなった。検査費が地味に高かったので気にしていたのだが、保険金により逆に黒字に転ずることがわかり、嬉しくなった。

 

とはいえ、早いとこすっきりしたいという気持ちはもちろんある。家族の心配を早く払拭するためにも、医師の指示に従い、すみやかに治療したい。