いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

雑記

私は女になりたい

窪美澄の『私は女になりたい』を読了した。 最近、中高年の恋愛小説に惹かれるようになった。恋愛というよりは、その年齢における女性の気持ちに興味があるのだと思われる。 このような小説の題材となる男女は、たいていがうまくいっていない。年齢を重ねる…

図書館奇譚

村上春樹の『図書館奇譚』を読了した。 イラストが添えられた海外からの逆輸入となるアートブックシリーズ第三弾だ。これまでと同様、図書館で借りて読んだ。 村上春樹の軽やかな文章は、読むときを選ばない。いつ読んでも読書の楽しさを味わえるから重宝す…

涅槃

垣根涼介の『涅槃』上下巻を読了した。 かつてはエンタメ小説で名のある賞を総なめしていた垣根涼介が歴史小説家に転身して幾ばくか。私はこれまでその全ての作品を読んできた。 最新作となる本作も、やはり面白く私好みであった。宇喜多直家という、大河ド…

パン屋を襲う

村上春樹の『パン屋を襲う』を読了した。 これまたお洒落な挿画が入った贅沢本である。コレクターではないので図書館で借りて読む。ビジネス書を読む合間、お菓子をつまむように読み進めた。 おそらくはオリジナル版は大学生の頃に読んだと思う。そのころは…

オードリーとオールナイトニッポン

『オードリーとオールナイトニッポン』の『自分磨き編』と『最高にトゥースな武道館編』を読了した。 図書館でオンライン検索でたまたま見つけたので借りて読んでみた。現在、私は彼らのラジオを毎週欠かさずに聴いている。 しかしながら、この雑誌が出版さ…

恥辱

J・K・クッツェーの『恥辱』を読了した。 ノーベル賞作家だというが、著者の作品は初めて読む。史上初、ブッカー賞を二度受賞した作品というのに興味を惹かれたのと、信頼のハヤカワepi文庫だったので図書館で借りて読むことにした。 初老の男の転落劇を描い…

内面からの報告書

ポール・オースターの『内面からの報告書』読了。 オースターの小説は好きだが、やはりエッセイは(一部を除き)そこまで好みには 合わない。本作も図書館で借りて読んだが、単行本で買わなくてよかったと思ってしまった。 もちろん文章自体は好みなので、読…

ドライブ・マイ・カー

昨夜、妻と一緒に鑑賞した。 冒頭からまったく無駄なシーンが無く惹き込まれる。序盤が終わり、オープニングが流れる頃には、これは信頼が寄せられる映画だと確信が得られていた。 とにかくどのカメラアングルもカッコ良いのだ。自分が住み慣れた日本の風景…

赤い髪の女

オルハン・パムクの『赤い髪の女』を読了。 ノーベル文学賞作家だが、彼の作品は初めて読む。愛読する本猿さんのブログで興味を持った作家だ。上下巻ものが多い中で、比較的短い本作を選んだ。まずは自分の趣味に合うか、確かめてみたかったからだ。 結論か…

読了ビジネス書リスト(2022.3Q)

四半期が過ぎるのはなんと早いものか。 プロジェクトへの関与が始まったことで、ぐんと本を読む時間が減ったが、それでも引き続き、自己研鑽の時間はできるだけ確保している。 そんなわけで、2022年7月から9月で読んだ書籍は以下である。★を付けたのが良書だ…

冬の日誌

ポール・オースターの『冬の日誌』を読了した。 彼の自伝的エッセイである。人生における冬の季節に差し掛かった今、改めて自身の生い立ちを振り返っている。こちらは肉体に纏わる回想録で、姉妹本の『内面からの報告書』は精神起点での自叙伝となっているよ…

スクイズ・プレー

ポール・ベンジャミン『スクイズ・プレー』を読了。はっきり言って見逃していた。愛読する本猿さんのブログでご紹介頂かなければきっと気づくことができなかったであろう。感謝するばかりだ。そして本好きの有益なネットワークを有する悦びを再確認できた。 …

ある作家の夕刻

フィッツジェラルドの『ある作家の夕刻』を読了。 こちらも今回は図書館で。村上春樹翻訳ライブラリー形態がリリースしたら、改めて購読する予定だ。 フィッツジェラルドの晩年の作品(短編小説とエッセイ)が収められている。どれも味わい深かったが、中で…

最後の大君

フィッツジェラルドの『最後の大君』を読了した。 こちらも図書館で借りて読んだ。村上春樹の訳すフィッツジェラルドの作品は、全て『村上春樹翻訳ライブラリー』シリーズで集めているので、その版が出たら改めて購入したい。 未完の作品というので期待せず…

小説の読み方

平野啓一郎の『小説の読み方』を読了した。 こちらは文庫本を買って読んだ。前作のときは気になったものの読むまでには至らなかったが、今回はポールオースターや伊坂幸太郎など、既読小説の読み方についても収録されていたので手に取った。 どれも作家なら…

一人称単数

村上春樹の『一人称単数』を読了した。 こちらも図書館で借りて読んだ。おかげで文庫化を待たずに読むことができた。8篇からなる短編小説集。 読みやすさは相変わらずで、ミネラルウォータを飲むようにゴクゴクと飲み干せた。味としても爽やかな清涼感は得ら…

ねむり

村上春樹の『ねむり』を読了した。 ドイツ語版のイラストレーションが添えられた作品だ。気にはなっていたが薄さのわりに高価なので自分では買うのは躊躇っていた。しかし図書館であれば気兼ねなく借りられる。 この短編自体は大学の頃に読んでいるはずだが…

たおやかに輪をえがいて

窪美澄の『たおやかに輪をえがいて』を読了した。 これまでは図書館からビジネス書ばかりを借りていたが、夏休みということで試しに小説も借りてみた。小説はやはり買って読むに限る、そう思っていたのだが、借りてきた本でもやはり変わらず夢中に読めた。 …

生のみ生のままで

綿矢りさの『生のみ生のままで』を読了した。 賞を取ったことで知り、素敵なタイトルに惹かれていた本作。文庫化を知って手に取り読んでみた。綿矢りさの作品を読むのは久しぶりのことである。 結論から言えば少し期待しすぎたかもしれない。それでも綺麗な…

喋る馬

バーナード・マラマッドの『喋る馬』を読了した。 先月末から読み始めたのだが、仕事が忙しくなり、残りわずかを残してずっと読み止めてしまっていた本。そのため悲しいかな前半の記憶が残っていない。 ただ唯一残っているのは、とても読んでいて心地よかっ…

読了ビジネス書リスト(2022.2Q)

またもや四半期が過ぎ去っていった。 転職を機に、図書館等を活用して習慣的にビジネス書を読み漁っている。読んだ本の備忘のため、今年の1Qからこのようなリスト化を始めた。ビジネス書であっても個別記事として書いたものは除いている。 五月中旬、コンサ…

むらさきのスカートの女

今村夏子の『むらさきのスカートの女』を読了。 芥川賞をとったときから読みたかったが、文庫本になるのを待っていた。忘れた頃に文庫化され、平積みされているのを見つけると嬉しくなるものだ。 今村作品を読むのはこれで二作目。それこそ芥川賞をとった際…

PMBOKはじめの一歩

飯田剛弘ら著の『PMBOKはじめの一歩』を読了。 来るプロジェクトへのアサインに向けて、これまで独学だったプロジェクトマネジメント手法を、いまいちど体系的に学び直そうと思い購読した書籍。 図書館でいくつかの書籍を借りて読む予定だったが、コロナ感染…

人間

又吉直樹の『人間』を読了した。又吉の小説を読むのはこれで三冊目だ。特に作品が好きなわけではないのだが、やはり話題性もあるし、又吉という芸人には一定の興味をもっているので、ついつい手にとり読んでしまう。 本作を読む前に一応Amazonレビューを覗い…

おかえり横道世之介

吉田修一の『おかえり横道世之介』を読了した。 前作『横道世之介』は、吉田修一作品の中ではもちろん、私の読んできた青春小説のカテゴリの中でもトップレベルに大好きな作品であった。私自身が主人公の世之介と同じ大学生の時に本書を読んだこともあり、よ…

心は孤独な狩人

カーソン・マッカラーズの『心は孤独な狩人』読了。村上春樹が満を持して訳したというエピソード、目を奪われる綺麗な装丁。二段組みのページ構成も文庫化を待たずに単行本で所有する意義を私に与えてくれていた。機をみてしばらく前に購入した本書。ゆっく…

「フェルミ推定」から始まる問題解決の技術

『フェルミ推定から始まる問題解決の技術』を読了。 ネット界隈ですこぶる評判が良かったので購入して読んだ。前作の『フェルミ推定の技術』がベストセラーとなり出された続編。フェルミ推定自体の技術に興味はなかったが、それを今回は問題解決にまで応用で…

読了ビジネス書リスト(2022.1Q)

次の職種は常に自己研鑽が必要となる。ゆえにビジネス書は呼吸をするように読むことになるだろう。 これまでこのブログでは、自身の読書の記録として、読了するたびに感想を書き記していた。しかし今後はそんなことをしていると日常のことが書けなくなってし…

統計学が最強の学問である[ビジネス編]

西内啓の『統計学が最強の学問である[ビジネス編]』を読了した。シリーズ3冊目である。ビジネス書を読みあさる日々だが、こちらは仕事に向けて、というよりは半分趣味として読んだ。過去二冊と同様、統計学を使いこなしたいというモチベーションが湧き立つ内…

トゥルー・ストーリーズ

ポール・オースターの実話に基づくエッセイ集『トゥルー・ストーリーズ』を久しぶりに再読した。 学生のときに購入して以来、折に触れて読み返してきた一冊だ。これまでに少なくても三回は読み返しただろう。文庫本の表紙は焼け、端々がほころんでいる。 今…