いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

2022-01-01から1年間の記事一覧

賭けに勝った年

過ぎ去ろうとしている2022年のことを顧みる。 今年は“賭けに勝った”といえる年であった。10年勤めた前職を去り、未経験の業界へと飛び込む決断をしたのだ。家族を養いながらも、自身の将来と誇りを勝ち取るため、勝負に出たのであった。 結果は大勝利と言っ…

歪んだ忌日

西村賢太の『歪んだ忌日』を読了した。 西村作品を読むのはこれで三作目となる。本作も私小説なので、前作までと同様に、作者のどうしようもなく荒ぶれた過日を辿ることとなる。 本作では、異なる年代の作者の生活が切り取られる。ただ、主人公自体の成長が…

読了ビジネス書リスト(2022.4Q)

今年が終わる。早いものだ。 この4半期はプロジェクトとプロジェクトの狭間期間もあり、ビジネス書を読む時間も比較的確保できた。 プロジェクトに関連する書籍や、図書館に入館された新作図書を中心に、目についたものを読んでいった。 そんなわけで、2022…

自転しながら公転する

山本文緒の『自転しながら公転する』を読了。 本作が著者の遺作だという記事を目にしてこの本のことを知った。彼女の作品は読んだことはなかったが、この美しい装丁に目を奪われ、きっと内容も素晴らしいのだろうという期待感を持った。 図書館で予約するこ…

梅田での百貨店巡り

百貨店を物色していると、身のほどを知れる。 社会人歴も長くなり、キャリアアップの転職もして、なかなか生活が豊かになったなという実感を持てていた。もはや値札を見て選ぶことも減ったし、たいていのものは躊躇なく買える、そんな風に思っていた。 しか…

仕事を納める

今日で今年の仕事を納めた。 昼は年明けから始まるプロジェクトメンバーとの懇親ランチだった。そのためだけに出社し(正確には事務所には入ってすらいないが)、ランチが終わると、イヤホンでミーティングに参加しながら、そのまままっすぐ帰宅した。 初対…

プレゼントの遊び疲れ

プレゼントで遊び疲れた息子が眠っている。 それはそうだ。朝からプレゼントに浮かれるお姉ちゃんの勢いに押され、朝から遊び続けていたのである。 ふたりには、朝起きたら食卓の上に置かれていたサンタからのプレゼントと、私の実家から届いたプレゼントの…

真っ赤なボディのイチゴさん

週末のクリスマスなんてどこに行っても混みそうだ。 そんななか妻がアイデアを出してくれた。以前にも訪れた施設のイチゴ狩りが、春を待たずにもう開催しているらしいのだ。 イチゴ以外にも、可愛らしい動物達との触れ合いもでき、美味しいレストランもあり…

ホクホクなイブイブ

車窓に流れる山がガトーショコラみたいだった。 茶色い山肌の頂上部付近にシュガーパウダーのような雪がまぶされている。そうか、冬だもんな。標高が高ければそりゃ雪ぐらい降ろうよ。 年内最後となるクライアントミーティングのため東京へと向かっていた。…

赤い宝石

妻の実家から、あまおうが届いた。 毎年送ってくださるのだが、年々抱くありがたみが増している。いちご狩りをして以来いちごの美味しさに目覚めたのもあり、スーパーでいちごの値段を知ったからでもある。 昨日届いたが、早くも3パック食べてしまった。残り…

棺に跨がる

西村賢太の『棺に跨がる』を読了した。 先に読んだ『寒灯』に続く作品。出版社は異なるのだが、前作からの続きとして読むことができる。 著者の投影である主人公、貫多と恋人の秋恵との破局直前の日々を描いた短編集。前作から、貫多の行き過ぎた言動をヒヤ…

エースの予感

転職して早いもので9ヶ月が経った。 仕事の要領も覚え、今の仕事における自身の適性も感じながら、徐々に手応えといったようなものもここ最近では覚え始めていた。 上司との関係性も深くなり、日々の中での雑談も増えた。端々から自分への信頼にも似た空気を…

寒灯

西村賢太の『寒灯』を読了した。 苦役列車の映画を観て以来、心惹かれていた作者である。今年の春における早過ぎる訃報を受けた際にも、改めて作品たちを読みたくなっていたのであった。 とはいうものの、なかなか手に取るタイミングを逸していた中で、図書…

エンタメの日

M-1、鎌倉殿の最終回、W杯決勝。 こんなに楽しみ方が一日に纏まっていいのか。もっといえば数時間にそれがぎゅっと詰め込まれている。 もっと分散してくれてもいいのに。贅沢な悲鳴である。とりあえずM-1を生で観終わり、お風呂に入った。納得のいく3組がフ…

クリスマス舞台劇

娘が大きな口を開けて、一生懸命に歌っていた。 今日は朝から幼稚園のクリスマス祝会。毎年舞台があったものの、コロナのせいで保護者の参加はひと家族一名に制限されていた。 ゆえに私は、妻の撮った映像や後日届くBlu-rayでのみ娘の舞台を観ていた。しかし…

元上司とミーティング

昨日、前職の元上司とミーティングしてきた。 前日突然連絡があり、何かと思えば仕事のオファーだったのだ。上司に相談し、組織長ら三人を引き連れ、前職のビルでお話をお伺いに行った。 久しぶりに会う上司は数年前と何ら変わっていなかった。ご挨拶もそこ…

いるいないみらい

窪美澄の「いるいないみらい」を読了した。 少し前に文庫化されたのも知っていたが、図書館の棚で見かけたので借りて読むことにした。窪美澄は女性作家の中では数少ないお気に入りの作家だ。 タイトルや帯から想像していたとおり、子供を産む、産まないで悩…

おしマイケル♪

図書館から借りた本を閉じながら息子が言う。 「おしまいけん♪」 これは私が以前、悪ノリで教えた「おしマイケル」を真似してのことである。そんな知る人ぞ知る往年の一発屋ギャグを、私は何の気無しに、ノリで息子の前で使っていた。 なにせ口あたりが良か…

元上司からの仕事のオファー

昨日、前職の仲良し同期から連絡があった。 私の連絡先を元上司に教えてもよいか、というものだった。転職の際には挨拶も送った、お世話になった上司だったので、もちろん、と快諾する。 その上司とは同じ職場時代には仲良くさせてもらっており、家族を連れ…

266回が倒せない

サッカーボールダイエットは続けている。 毎日ではないが、仕事の都合がつけば夕暮れ前に、娘と一緒にマンション前の提供公園へと向かう。 サッカーボールを娘と息子も気に入ったようなので、子供用の4号ボールも追加で購入した。本日届いたので蹴ってみたが…

すき焼きで英気を養う

今日は一日ゆっくり過ごした。 前日、夜までひらパーで遊んだので、身体に疲労感があったからだ。当初の予定では、昼から皆で公園で遊ぶつもりであった。 しかし疲労を感じたし、風も冷たくなったことから、公園へ向かう途中で引き返したのだった。子供たち…

ひらパーで乗り放題

天気は快晴。妻の発案で枚方パークを訪れた。 これまでも何度か訪れているが、娘も年齢や身長的に、だいぶ乗れるアトラクションが増えたので初めてフリーパスを買ってあげることにした。 とはいえ2歳の息子もいるので、私はただの入場券にして息子のお守りを…

3rdプロジェクト

今日から正式に3rdプロジェクトが始まった。 東京のクライアント先を訪れキックオフを行ったのだ。今日に向けての準備は既に始めていたのだが、正式に、と言えば今日スタートなのだ。 とはいえ、私の1stプロジェクトのフェーズ2なので、知ったメンバーばかり…

やる気が起こる出来事

今日は仕事中にやる気が起こる出来事があった。 ひとつめは朝からの電話だ。業務用のiPhoneが鳴ったので出てみると、相手は自組織における採用責任者だった。役員とも距離感が近いのが、コンサルならではだろう。 用件は察することができたが、やはり昨夜私…

採用面接官3回目

また採用面接の面接官を任された。 同僚と比較すると指名されて呼ばれる頻度が高いので、おそらくは一定信頼されているのだと思われる。 光栄な事だが、プロジェクトの方も忙しいので、喜んでばかりはいられない。楽しさもあるのだけれど、気を使わないとい…

ハゴロモ

よしもとばななの『ハゴロモ』を読了した。 図書館でもう一冊小説が借りたくなって、その場で棚から選んで借りた本だ。そういうときには、信頼を寄せている作者の作品にかぎる。 それにしてもこの小説は素敵だった。悲しみに包まれた主人公が田舎に帰り、少…

運命の第四戦!

さあキックオフまであと少し。 今日は子供らは先に寝せ、妻とふたり音を抑えてテレビで観戦する予定だ。先発メンバーも発表された。想定どおりの面々。期待せざるを得ない。 累積カードで出られない板倉や、体調不良の久保のためにも、もう一試合この舞台で…

お線香をあげに友人の実家へ

彼が自死したという連絡を受けたのは数ヶ月前だ。 平日の昼休みに、仲の良い前職の同期から突然電話があり、彼のその暗く神妙な口調から、なにか大変な出来事が起きたのだということがすぐに察っせられた。 電話口からは、仲の良かった同期の名前が挙がり、…

子供らと走り回る夕暮れの公園

今日は朝から万博公園へと向かった。 ドラクエウォークなるアプリのイベントがあるらしく、妻が行きたがったので皆で行くことにした。しかし到着してその光景に唖然とする。 駅から公園へと続く道に長蛇の列が出来ていた。しかも何重にも列が折り返しており…

歓喜の第三戦

四時前にアラームで静かに目を覚ます。 枕脇に置いていたイヤホンを装着し、スマホを横に持ちAbemaのアプリを起動する。選手入場の場面であった。半分目をつぶりながら国歌斉唱を聞き、キックオフの笛から目を開き画面を見つめる。 緊張感が漂う試合入り。自…