いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

梅田での百貨店巡り

百貨店を物色していると、身のほどを知れる。

 

社会人歴も長くなり、キャリアアップの転職もして、なかなか生活が豊かになったなという実感を持てていた。もはや値札を見て選ぶことも減ったし、たいていのものは躊躇なく買える、そんな風に思っていた。

 

しかし百貨店の低層フロア、つまりはハイブランドが立ち並ぶ一角を見て回っていると、どれも手が出せない金額のものばかりで、身の程というものを突きつけられるのだった。こんなバッグをホイホイ買える層がいるのだとしたら、我が家なんてやっぱりただの庶民だ。目を覚ますことができてよかったなと思う。

 

今日は妻へのプレゼントを買いに梅田に来ていた。今年は私の転職もあり、大きな変化が伴う年だったが、妻のサポートのおかげもあり、結果とても充実した年を送ることができた。そのお礼に、なにか好きなものを買ってあげようと提案して訪れたのであった。

 

そんなわけで、午後から梅田にある名のある百貨店をいくつも梯子して回った。ハイブランドにはさすがに手が出ないと思い知った後は、高層階やセレクトショップなどを中心にしながら。

 

途中で美味しいランチとスイーツをカフェで食べた。妻や子供らは梅田に来るたびに訪れているお店で、私も初めてだったが、確かにいい店だと好感を持った。

 

そのあとも妻はお店を周り、途中、私が息子を抱っこ紐に入れて、別行動を取り寝かしつけたが、結局、夜になっても妻の欲しいものは見つけられなかった。小ぶりのバッグなど、欲しいアイテムは決まっており、いくつも手に取ったものの、お気に召すものは最後まで見つからなかったらしい。

 

一年の感謝を何か形に残せたらと思っていたので、少しばかり残念だったが、欲しくないものを無理に買うのもおかしな話だ。気に入ったものに出会った暁には、改めてプレゼントとしてそれを買ってあげよう。

 

せっかくなので夕食までを梅田で食べ、家に帰った。半日歩き回って疲れたのだろう。家につくと、妻はソファで横になり、私の膝枕でしばしすやすや眠った。