いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

公園→本田→寝言

昨日は盛りだくさんの一日だった。そのため書きたいと思ったことが二転三転してしまった。

 

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まずは昼間に娘と公園で遊んだことを書こうと思った。

 

体調が本調子でない妻を家に残し、娘と一緒に自転車で砂場のある公園へと行ってきたのだ。

 

砂場には2、3人の子どもが遊んでいた。娘は持ってきたアンパンマンの砂場用グッズを進んでお友達へと手渡し、積極的に絡みに行っていた。

 

他のお母さんからも「どうぞができるの、えらいねぇ」と口々に褒められていた。その後、すべり台やブランコ、地面へのお絵かきなど、私と娘はいろいろなことをして遊んだ。

 

このことについて、より詳細に書こうと思ったのだが、寝る前に見たW杯日本戦で、書きたい内容がまず変わってしまった。

 

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日本の第二戦。深夜24:00キックオフだったので録画して翌朝見るつもりだったが、夜あまりにもそわそわして眠れなかった為、結局、娘も妻も寝入った中、暗闇の中で一人、生放送で観戦した。

 

結果は大健闘のドロー。私が大好きな本田圭佑も、有言実行、結果にコミットする値千金のゴールを生み出し、声を潜めながらも大興奮の観戦をすることができた。

 

本田のインタビューまで見終わり、テレビを消して布団に入った。しかし興奮でなかなか寝付くことができなかった。最近ではとても珍しいことだ。

 

よし、明日のブログにはこのことを書こう。そう思いながら私は目をつむって睡魔の訪れを待っていた。

 

しかし、その後に起きたことで、また書きたいことが変わってしまったのである。

 

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その後に起きたこと。それは娘の寝言だ。

 

私は娘に背を向ける形で横向きに寝ていた。目をつむり、興奮を静めるよう、頭の中をからっぽにしようと努めていた。

 

そのとき、背中の方で娘の事が聞こえた。

 

「ぱぱ」

 

ひそひそ話をするような静かな声で、娘が私のことを呼んだのである。声は小さかったが、口調は確かなものだった。

 

私は驚いて身を起こし振り返った。こんな時間に娘が起きてしまったのか?

 

しかし、娘は以前の体勢のまま、反対を向き、静かに寝息を立てていた。

 

「たまに寝言でママ、って言ってくれるんだけど、それ聞いたときはホント悶えるよ。」

 

つい先日、妻から聞いた言葉が頭に蘇ってきた。私は初めて娘の寝言を聞くことができた。しかも、私のことを呼んでくれた寝言を。

 

まさにこの週末において、ほとんどの時間を娘と二人で過ごしてきた私に対する『最大のご褒美』のような出来事だった。

 

昼間の公園も、W杯の本田も、すべてが吹き飛んでしまった。

 

明日はこのことを書かねばなるまい。私はそう決意し、再びまぶたを閉じた。

 

あんなに来なかったお迎えが、すぐに向こうからやってくる。安らかなまどろみの中、私の意識は穏やかに溶けていった。