いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

花を摘む

そそくさとカーテンに隠れる娘。

 

しばらくすると、晴れやかな顔を浮かべそこから出てくる。そして、私の元まで来て「したよー」と、少しおちゃらけた様子で言うのであった。

 

娘が大きい用をたすときの常だ。必ず私や妻の視界から抜け、娘はひとり集中できる空間に移る。ふんばる顔を見せたくないのか、その行為に集中したいのだろう。

 

報告を終えると、自らで処理道具を取りに行く。具体的には、おしり拭きと替えのオムツとビニール袋だ。それらを手に取り戻ってくると、自分のせんべい座布団の上にごろんと仰向けになる。替えて、というわけだ。

 

この一連の流れに、私はいつもキュンとしてしまう。

 

用をたす際の女の子らしい恥じらいと慎ましさ。

それを笑顔で報告してくるあどけなさ。

自らで処理の準備を済ませる甲斐甲斐しさ。

無防備に協力を求めてくるいじらしさ。

 

とにかく、父性本能をくすぐる要素がたくさんに詰まっているのだ。

 

娘としては、おしりを拭いている間だけスマホで動画を見られるから、それを楽しみに報告してくるのだろう。

 

ただ動機はどうであれ、毎日リズムよくすることは健康上良いことだし、すぐに報告をくれるのは、処理をする上でもありがたい。

 

そんなわけで、私はいつもトキメキを抱きながら娘のオムツ替えをしている。近いうちにトイトレも再開することだし(一度断念した)、この協力ができるのも、もしかしたらもうそんなには多くないのかもしれない。

 

私が必要とされる間は誠心誠意その務めを全うしたい。例えそれが昨日のように、食事中のことだとしても。