いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

カブトムシも病院で

娘がまた幼稚園から風邪をもらってきた。

 

前の風邪がやっと完治したばかりだったのに。幼稚園という所はこのように風邪が循環するというが、典型的なパターンを踏んでしまっているようだ。

 

この週末でなんとか治したかったが、今夜時点で更に症状が悪化したので今回も長期戦になりそうである。高熱もなく、病院でもコロナやRSウイルスではないと診断されたのでそこまで心配はしていないが、家庭内でも風邪が循環してしまうのは困る。

 

妻も息子も現在少し風邪の症状がでてきているので、あとは私が最後の砦である。私までもが陥落されてしまったら、我が家はまたもや窮地に追い込まれてしまうのだった。

 

とはいえ、娘も咳はあるものの相変わらず元気そうだ。昨日も病院から帰ってきて、昼食時なにを思い出したのか、いきなりこんなことを口にした。

 

「カブトムシも、びょういんでタマゴうむの?」

 

あまりに唐突で、病院で何を言われたのかと思っていたら、名探偵の妻がその意図を読み解いた。思えば病院に行く前、カブトムシは卵から幼虫、蛹になり、成虫になるんだよと娘に教えてあげていた。

 

娘はその話を出し抜けに思い出したのだろう。ママが赤ちゃんを産んだときには病院に行った。だとしたらカブトムシも病院で卵を産むのだろうか。純朴なる娘はそう思い、先の質問を発したのであろう。

 

その子供らしい素直な思考回路に、私と妻はきゅんきゅんとさせられてしまった。娘には早く風邪を治してもらって、また一緒に虫取りに出かけたいな。