いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

総特集 森見登美彦

『総特集 森見登美彦』を読了した。
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先日発売されたばかりのムック本だ。たまたま本屋で見つけたので手に取った。なぜだか、森見登美彦にはいつだって興味を惹かれてしまう。

 

彼との出会いはデビュー作の『太陽の塔』だった。高校時代に友人から勧められて読んだのだ。そのクセのある文章と独特の世界観には、最初はうまく馴染むことができなかった。

 

しかし大学生のときに再読し、夢中になる。当時はそれほど作品はでていなかったのだが、すべてを網羅するように貪り読んだ。

 

その後、作者が一時休養に入ったのをきっかけに、その興味は他の作家へと移っていったわけだが、今でも新刊がでるたびに(たとえ読まないにしても)チェックは欠かしていない。

 

そして本書を読んだ。時間をかけて読むつもりだったのだが、一気に読み終えてしまった。やはりこの作家は興味深い。インタビューや自作解説を読んでいて、再び彼の作品を読み返したいという衝動に駆られた。

 

それと『森見登美彦をつくった100作』の企画も面白かった。ここで紹介されている著書についても、いくつか読んでみたいなと思っている。

 

とりあえず今読んでいる何冊かの本を読み終えたら、彼の本を手に取ってみよう。彼の作品は中毒性が高いので、読み出すとしばらくは森見ワールドから戻ってこれなくなりそうだ。

 

また、彼の本を読んでいるときに文章を書こうとすると、端々で“森見調”がでてきてしまう傾向がある。思わず真似したくなるほどに、彼の文章は魅力的なのだ。

 

それにしても、森見登美彦という作家は多くの人に愛されている。この本を読んでいて、実はそのことが一番強く感じたことかもしれない。

 

そしてそれに値するだけの魅力を彼がもっているということも、この本を読んで改めて実感することができた。