いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

いそじん

昨日は担当メンバと飲んできた。

 

後輩にあたる女の子の入籍祝いという名目だ。課長配下の気の合うメンツのみだったので、和気あいあいとして楽しかった。

 

あと、一応はお祝いということで、いつもとは異なり上品な料亭だった為、料理も美味しかった。メインのウニ鍋は、汁まで飲み干してしまった程だ。

 

さて、そのような飲み会から帰ると、娘が玄関で出迎えてくれた。ニコニコとして私について回る。2日連続で帰りが遅かったので寂しく感じてくれたのであろうか。

 

私はいつものように洗面所に立ち、イソジンを入れてうがいをした。私が健康を保つためにやっている習慣だ。

 

「ごろごろごろ・・・ぺっ」

 

茶色い水が口から吐き出される。すると、踏み台の上からその様子を見ていた娘が、嬉しそうに指さしながら声を張り上げる。

 

「うわぁ、きったなーい!」

 

娘は毎回このように言うのだ。その小さな「っ」のはさみ具合が、絶妙にバカにしてる感を醸し出す。「お前んち、おっばけやーしき!」と同じような「っ」のはさみ方だ。言われた側は少しだけムッとさせられる。

 

2回うがいを繰り返すが、2回とも「きったなーい」を食らった。娘はもちろん、妻もイソジンの味が嫌いなので我が家では私しか茶色い水を吐かない。それゆえに、娘は私のうがいをイジるのが面白いのだろう。

 

しかし、汚いと言われるのは少しばかり心外だ。まぁ、たしかに菌がいっぱい含まれているだろうから、間違っちゃあいないけど・・・。

 

娘の悪戯っ子っぽい表情を思い浮かべる。将来、友達に向かって「おっばけやーしき」的なイジワルな発言をしないかが心配だ。

 

カンタのように、結局はイイ奴ならいいんだけどさ。