いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

初めてのマンション見学

昨日はマンションのモデルルーム見学に行ってきた。妻とは前々から行ってみようと話していたことだった。

 

正直なところ、マンションを購入しようという強い決意があるわけではないのだが、会社の同期や先輩の話を聞くたびに、そろそろ自分も考えなければならないな、という気持ちになってきていたのだ。

 

昨日は二件の異なるマンションを見た。一件目は大手不動産が販売している300戸級の大型マンション。二件目は大手販売元ではない60戸級の小型マンションだ。


たまたまマンション同士が近く、どちらも塔内モデルルームをやっていたと言う理由だけで二件の物件をハシゴしたのだが、結果、両極端なマンションが見られてとても勉強になった。

 

マンションの特徴はもちろんだが、モデルルームを案内・説明してくれた販売員の方のスタンスも、両者面白いほどに異なっていた。

 

結論から言うと、二件目に見た小型マンションの方が気に入った。物件も、販売員の方も、その両方をだ。

 

まず物件の方で言うと、ベランダから見られる風景に、とても自分たちの家族らしさを感じた。

 

決して高層なわけでもなく(8階)、都心の夜景が一望できる、といったような煌びやかさがあるわけでもない。公園や、小学校が視界に入る、なんとも質素でのどかな風景だ。

 

しかしその風景には、幸せな日常を想像できる何かが感じられた。この風景を見ながら、何十年と暮らしていく自分たちが想像できたのだった。

 

その他にも、近接する大型マンション(一件目)との差別化に向けて、建てる段階から戦略的なコンセプトが掲げられ、何に重きをおき、何を捨てるのか、という取捨選択のポリシーがとても潔く、好感をもった。

 

次に販売員の方。実は広いエリアの物件を扱っている仲介会社の方だったのだが、気さくで話しやすく、また物件を強引に売ってこようという商売臭さも感じさせず、とても信頼できる印象を受けた。

 

私たちが、いろんな物件を見てからマンションを買うこと自体も含めて今後考えていきたい、という意向を話すと、それならと、他の物件の見学や中古マンションの紹介を申し出てくれたのであった。

 

正直なところ、私たちは後学のため、非日常を味わうために、マンション見学にきたという側面も多分にあった。そこまで本気でマンションを買うつもりで来ていない、そのこともおそらく相手には伝わっていただろう。(そして実際、私からもその旨は伝えていた)

 

しかしそれを踏まえても、自分たちだけで探し・見て回るのは大変だからと、見学・紹介を申し出てくれたのだ。そのことがとても嬉しかった。

 

営業マンとして、まずはお客様の信頼を勝ち得て、懐に入って、という戦術は定石なのかもしれない。しかしそれを差し引いたところにも、その人の真心があるように、私たちには感じられたのだ。

 

ということで来週土曜日も、またその人の案内でいろいろな物件を見て回ることになった。車も出してくれるということなので、今度はエリアを広げて見ていきたいなと思っている。

 

買うか買わないかもまだわからないし、現時点ではきっと買わないだろうと思っているのだが、将来を考える上で、いろいろ勉強になるのではないかと妻とは話している。

 

いろいろなものを実際に見て、プロの人から話を聞くと、ネットで調べるだけではわからない事実も早く、正確に把握することができる。そしてなにより、素敵な物件を見て回るというのは、やはり心躍る行為なのだ。

 

ちなみに娘も、昨日はモデルルームの中をご機嫌で探索していた。特に広いベランダがお気に入りだったようで、嬉しそうに走り回っていた。

 

物件を見ている間は珍しく昼寝もしなかったので、彼女も将来の自分の部屋を、しっかり見定めたかったのかもしれない。来週もまた綺麗なおうちに行けるよ、と言ったらきっと喜ぶのではないだろうか。

 

さて、そろそろ仕事に出かけようか。どんな物件を買うにしろ、軍資金は多ければ多いほどよいに決まっている。

 

またひとつ、働くことに対するモチベーションがあがった気がする。それだけでも、マンション見学に行ってよかったなと思う。