いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

ショッピングという名の試練

娘は走るのが大好きだ。つまづいて転ぶことも厭わない。

 

昨日は家族三人で梅田まで買い物に出かけた。

 

マンション巡り、地震発生、妻の体調不良等、いろいろなことがあった為、週末に皆でショッピングするのはとても久しぶりだった。

 

サマーセールでルンルン気分な妻をできる限り買い物に集中させる為、娘の世話は私が一手に引き受けることにした。

 

しかし、走りたい盛りの娘を制御するのは困難の連続だった。

 

屋上の広場で走り回らせたり、階段を上り下りさせたり、エスカレーターを体験させたりと、百貨店の中でいろいろと手を尽くしてみたものの、娘を満足させるのにはそれでも不十分だった。

 

結局、抱っこひもの中で昼寝した1時間を除いては、常に彼女は走り回っていたのである。

 

抱き上げても身体をくねらせ暴れるので、娘を降ろし手を繋いで歩かせるのだが、結局は隙を見て手を離し、ひとり店内を駆け回ってしまうのであった。

 

特に妻が試着する時が大変だった。妻が着替えている試着室のカーテンを勝手に開け閉めし、入ったり出たりを繰り返したのだ。

 

ショップのお姉さんたちが優しかったので助けられたが、色とりどりの洋服が並べられた華やかなブティックの中を、娘は興味津々に駆け回っていた。

 

商品に触らせないよう、人にぶつからないよう、追いかけるが大変だった。捕まえて抱っこすると泣き出すので、言葉たくみに言い聞かせ、娘の感情をコントロールしようと努めた。

 

家に帰るときには、私はへとへとに疲れ果てていた。

 

結局、妻は折りたたみの日傘を購入しただけで、洋服については決め手がなく購入にまでは至らなかった。試着時に私からのコメントがもらえなかったことで、優柔不断な妻は及び腰になってしまったらしい。

 

ショッピングのときには、子どもの世話だけでなく、妻のケアも同時にしなければならないのだ。昨日の私は、そのどちらの仕事も十分にこなせなかったということになる。

 

娘が動き回るようになると、ショッピングもここまで大変になるんだなぁと改めて痛感した。

 

イオンモールみたいにベビーカートがあればまた別なんだろうけど、百貨店だとそういうわけにはいかないだろうし。

 

独身時代、百貨店で疲れ果てたお父さん達をよく見かけたけど、今自分も周囲からはそのように見られているんだろうなと思った。

 

公園に遊びに行くよりも、遊園地に連れて行くよりも、もしかしたらショッピングが一番疲れるかもしれない。

 

これはパパに課せられた、最大の試練とも言えるのではないだろうか。

 

もっと体力をつけるべし・・・

 

娘を制御する術を身につけるべし・・・

 

妻の試着にコメントできる度量を備えるべし・・・

 

世の中のパパたちよ、共に闘おう。