いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

えー、どうちよう

娘に新しい口癖ができた。タイトルで書いたせりふだ。

 

字面だけだと少しニュアンスが伝わりにくいかもしれない。

 

ケーキ屋のショーウィンドウの前でどれにしようかと悩む、幸せそうな女の子の「えー、どうしよう」を想像してもらえばよいかと思う。

 

また、まんざらでもない男子からデートに誘われ、行くことは決めているのに形だけは迷うようなそぶりを見せる、思わせぶり女子の口ぶりで言うときもある。

 

どちらの場合も、男からすれば女の子の可愛さを感じられる魅力的な言い方なのだが、それを2歳に満たない娘が口にすると、尚更キュートさが増す。

 

この台詞を一昨日くらいから、娘は急に使うようになった。

 

使いどころもばっちりで、こちらが何かを提案したりお願いしたりするときや、いろんな選択肢を与えたときなどに使う。

 

おそらく娘は妻の口癖を真似したのであろう。思い返せば、妻もよくその台詞を口にする。

 

他にも妻の言い方が娘にうつった例は多々ある。「きれいねー」「くらいねー」「こっちおいでー」などなど。

 

子どもってのは親の言葉をよく聞いているものだな、と改めて感心してしまう。

 

私は妻の言葉遣いや言い方が好きなので、娘にもそれが継承されることは嬉しく思う。

 

でもこの「えー、どうちよう」に関して言えば、あまりのキュートさに娘に何度も言わせようとして、私までもが口調を真似しだしたので、少し妻を怒らせてしまった。

 

娘が私たちから指示を出されたときに、「えー、どうちよう」でかわす術も覚え始めていたので、妻はなおさらこの台詞を危険視したのだろう。

 

そんなわけで、娘のこの新しい口癖は、あまり全面的に推奨できるものではなくなった。可愛らしくて大好きなのだが、用法用量はしっかりと守らせる必要がある。

 

たしかに「えー、どうしよう」をあまりに連発しすぎる女の子は、可愛いを通り越してうっとうしくなるしな、と私も考えを改めた。娘がギャルみたいな口ぶりになってしまっても困る。

 

それなのに私は、娘がこれを口にするたび思わず笑ってしまうのだった。よくないよな。うーん、どうちよう。