いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

「このまえさっき」についての考察

このまえさっき。娘オリジナル言語のひとつである。

 

思わず「どっちやねん」とツッコミたくなるが、ようするに『過去』を言い表す言葉として娘に使われている。

 

「ここいったね、このまえさっき」
「このまえさっき、かったやつだ」

 

使われる場面は数多い。なぜこのような言葉を使うようになったのか。私なりの考察をしてみることにした。

 

「このまえ」と「さっき」という言葉を覚え立ての頃、たしか娘はそれらを単独で使っていた。しかしことごとく使い方を間違えていた記憶がある。つまり、つい先程のことを「このまえ」と言ったり、何日も前のことを「さっき」と言ったりしていたのだ。

 

私たちはそのたびに優しく訂正してあげていた。言葉によっては、そのような訂正を繰り返すうちに正しい用法に娘が気付き、使いこなせるようになるものも多い。

 

しかし「このまえ」と「さっき」について言えば、娘はその法則を見つけられなかったのだろう。たしかに、『経過時間の長さによって言い方が変わる』というのは、3歳児にしてみたら少し難しい概念かもしれない。

 

それでも娘も習得し、正しく使い分けられるようになるのだろう。娘ふうに言うのであれば「いつかすぐに」。