いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

打ち上げ花火(歩道橋の)上から見るか

さて、どうするか。

 

寝起きの頭が回り始めるのを待ちながら、ソファに寝転んで思案に耽っていた。夕方から家族みんなで昼寝をしてしまい、時計の針は夜7時を回っていた。

 

今夜は淀川と伊丹の二拠点で打ち上げ花火があるのだった。昼の時点では、気分が乗れば遠目にでも観に行こうかと妻と話していたが、既に打ち上げの時間が目の前に迫っていた。

 

もういいか、とも思ったが、起きてきた妻が行きたげだったので、子供たちも起こして出かける準備を始めた。家を出る頃には、既に打ち上げも中盤に差し掛かっていた。

 

家からの距離や人混みも考えて、自転車で伊丹を目指した。途中から花火の打ち上がる音が二拠点から聞こえてきた。さらには通り過ぎたコンビニの駐車場から、淀川の方の花火をまずは見ることができた。

 

さらなる期待を胸に伊丹を目指して自転車を走らせた。しかしながらなかなか着かない。時間は刻々と過ぎゆき、打ち上げ終了予定の10分前になっていた。

 

さすがに諦めかけていた。しかしふと視線を上げると、手前の歩道橋の上に何組も人が立っていることに気がついた。花火を見ているのだ。私たちは自転車を止め、子供たちを抱えて歩道橋を登った。

 

見えた。目の前の空をスクリーンに、色とりどりの花火が打ち上がっていた。子供たちは嬉しそうな歓声を上げ、私と妻も久しぶりに味わう花火に、しばしうっとりと見惚れていた。

 

伊丹の方が打ち終わると、最後の足掻きで淀川のほうも見ようと自転車を走らせたが、良い場所を探し当てる前に残念ながら打ち上げが終わってしまった。しかし半ば諦めていた中で、子供たちに花火を見せられたことには、一定の安堵感を抱いていた。

 

その後は行きしなに見つけていたロイヤルホストに立ち寄り、遅めの夕食を食べた。私が出張時に食べて感動したメニューを妻に食べさせると、あまりの美味しさに感銘を受けていた。すぐにレシピを検索し、家での再現を模索していたほどだ。

 

子供たちも美味しそうにキッズメニューを平らげ、我が家におけるロイホの評価が上がった。また目にしたら是非入りたいと思っている。

 

そんなわけで、初めはどうなるかと思っていた夜のお出かけだったが、最後は総じてとても満足感の高いものになった。夜風も気持ちよく、外に出て良かった。