ワイドショーで混雑する観光地の映像を見る。
突然の訃報が無ければ、私たちも今頃は京都の宿に泊まっていた。そう思うと、行かなくてよかったかもしれないという感情が浮かんできた。
テレビを見つめるは妻の実家の食卓。呑気な空気が流れている。画面越しに見る喧騒が嘘のようだ。皆が休暇のときに旅行なんて行くもんじゃないよな。ただ連休前のテンションでは、ついつい旅行の予定を立ててしまうのだけれど。
そんな今日はじいじの運転で、昨日オープンしたばかりの有明海近くの公園へと遊びに行った。大きな真新しい遊具に子供らは大興奮だった。
なかなかの僻地にあるので、人並みもまばらであった。有明海からの風が吹き抜けていて、かんかん照りだったわりには、心地よく過ごすことができた。
最後に堤防を登って有明海を拝む。思っていた以上にイメージ通りの有明海で、ちょっとばかり感動した。
公園を後にすると、近所のラーメン屋へ。豚骨ラーメンが大好きな娘は、ミニラーメンを完食し、半玉の替え玉までして、みんなを驚かせてくれた。いつもは少食な娘だが、好きなものはこんなにもたくさん食べられるのだと、新たな一面を知ることができた。
実家に帰ってからは居候部屋に篭って昼寝をさせてもらった。なんとも呑気な一日。なんとも幸せな一日。