いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

新居のお祝い

昨日は父と母が新居のお祝いに来てくれた。

 

父が仕事で関西に来る用事があったので、母もそれに着いてきて私たちの新居へと出向く時間をつくってくれたのだ。

 

私はもともと役所や銀行で住所変更をするため、会社の休みをとっていた。それら手続きは朝一から動き早々に完了したので、結果的にゆっくりと彼らを迎える準備ができた。

 

まず母が昼過ぎに到着した。

 

マンション内や部屋の中を案内して回り、一緒に昼食を食べた。そこで引越祝いをいただいたのだが、予想を遥かに超える金額でとにかく恐縮してしまった。不用意には手を付けず、大切に使わせてもらおうと思う。

 

その後は、この新居を選んだ最大の理由でもある、近所の緑地公園に皆で遊びに行った。娘はいつものように大喜びし、母も公園の広さと充実度に驚きと感動を示していた。

 

いつもの遊具エリアだけではなく、少し足を伸ばし公園の中央にある広大な花壇スペースにも赴いた。秋晴れが清々しく、草花の放つ瑞々しい香りに心が躍った。娘は元気いっぱいに走り回っていた。

 

園内を散策した帰り道、娘は妻に抱かれながら眠りについた。私たちは一度家に戻り、夕食に備えて娘をベッドに寝かせた。その間、母が最近行った和歌山旅行のことを楽しそうに語ってくれた。

 

その後、予定を終えた父から連絡があった。私は駅まで迎えに行き、母と同じように新居を案内した。そして程なくして予約の時間となった為、私たちは夕食を食べに出かけた。

 

予約していたのは近所にある鴨料理のお店。家から駅までの道すがらにあり、前々から気になっていたお店だ。店の入り口がとにかく素敵で、良店の雰囲気を醸し出していた。

 

結果から言うと、過去最高くらいに満足度の高いお店だった。店の雰囲気もさることながら、出される料理ひとつひとつが、とにかく美味しかったのである。

 

口コミでの評価も高く、テレビで特集されたほどのお店らしい。美味しい料理を普段食べ慣れている父も、珍しく感動を口にしていた。自らどんどん料理を追加で注文し、そのたびに舌鼓を打っていた。

 

もちろん私たちも大満足。最初はご馳走してもらう手前、少し遠慮もしていたのだが、絶品料理を口に入れるたびその遠慮も薄れていき、最終的にはもう食べられないというところまで、胃袋を幸福で満たしていった。

 

食事後は一旦家へと戻ったのだが、程なくして父と母はホテルへと向かうため私たちの家を後にした。私は二人を駅まで送っていき、そこで改めて感謝を告げ、握手をして別れた。

 

父と母からすれば、若くして大きな買い物をした息子に少なからざる心配をしているのだろう。今後も危なげなくしっかり生活している様を見せ、少しでも早く安心してもらいたいなと思った。

 

妻をもち、子をもち、家をもち。気づけば、着実に階段を登っていく息子に対し、父と母は嬉しさも感じてくれているようだった。

 

そのことを私も嬉しく感じ、改めて気を引き締めてこれからも頑張っていこうと心に誓った。

 

なんにせよ、とても良い一日だった。