いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

息子のお祈り

今日息子にときめいたお話。

 

妻と昼にお出かけをしている際に、他の自動車が事故にあった現場に出くわしたらしい。息子はその様子を心配そうに見つめていたようで、「のってたひと、しんじゃった?」と訊ねてきたようだ。

 

幸い、運転手は警察の事情聴取にあっていたようなので亡くなっておらず、妻はそのことを伝えた。そして車の事故は怖いから気をつけようね、と息子に言ってきかせた。

 

すると息子は「だいじょうぶ」と言い、「だって、まいにち、かみさまにおいのりしてるから」という意味合いのことを言ったとのことだ。詳しく聞いてみると、毎日彼は神様にママが事故に遭わないようにお祈りをしてくれているらしいのだ。

 

「だから、ママもおいのりしてね」そんなふうに言ってきたらしい。おそらくは、教会のある幼稚園での教えをちゃんと信じて、神様へのお祈りを習慣的にしているのだろう。妻からその話をきいて、その素直さと家族への愛にきゅんきゅんしてしまった。

 

お風呂のとき、私はその真相を確かめようと息子に聞いてみた。すると、ママだけでなく、パパやお姉ちゃんのことも毎日お祈りしてくれているらしい。そして自分のことはしていないとのことだった。

 

おそらくは、だからママに対して僕のぶんをお祈りしてね、とお願いしたのだろう。自分に対するお祈りは抗力がないのか、自分以上に家族が大事なのか。わからないが、なんとも愛らしく感じたのだった。

 

ふいに発せられる、下心のない子供のピュアな発言にはほんとうに心が洗われる。彼のお祈りのとおり、家族みんな、もちろん息子も含めて、事故等に遭わず、幸せに暮らしていけることを、私も願ってやまない。